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岩波少年文庫を全部読む。(147)ヤーコプ&ヴィルヘルム・グリム『グリム童話集』(抄)上巻(書誌データ)

ヤーコプ&ヴィルヘルム・グリム『グリム童話集』(1812/1857。佐々木田鶴子抄訳、岩波少年文庫)全2分冊は、『子どもと家庭のおとぎ話集』第2版(1819)を中心に、初版(第1巻1812、第2巻1815)や最終第7版(1857)を参照しつつ、セレクトしたものです。

上巻には、25篇のむかし話が収録されています。

それでは、記事本体をお聴きください(最後のほうちょん切れてます!)。

本書収録作について

「オオカミと七匹のヤギ」(KHM5)、「カエルの王さま」(KHM1)、「兄と妹」(KHM11)、「ラプンツェル」(KHM12)、「猟師とおかみさん」(KHM19)、「白ヘビ」(KHM17)は𠮷原高志+𠮷原素子訳『初版グリム童話集』(白水Uブックス)および野村ひろし訳『完訳グリム童話集』(ちくま文庫)第1分冊所収。
「ホレばあさん」(KHM24)は𠮷原訳第1分冊、野村訳第2分冊所収。
「ブレーメンの音楽隊」(KHM27)、「親指こぞう」(KHM37)は野村訳第2分冊所収。
「テーブルとロバとこん棒」(KHM36)、「三本の毛のある悪魔」(KHM29)は𠮷原訳および野村訳第2分冊所収。
「白雪姫」(KHM53)、「いばら姫」(KHM50)、「ツグミのひげの王さま」(KHM52)は𠮷原訳第2分冊、野村訳第3分冊所収。
「ひょろひょろ足のガタガタこぞう」(KHM55)は𠮷原訳第3分冊、野村訳第4分冊所収。
「フリーダとカーターリースヒェン」(KHM59)は野村訳第3分冊所収。
「しあわせハンス」(KHM83)は野村訳第4分冊所収。
「命の水」(KHM97)、「ガチョウ番の娘」(KHM89)、「ものしり博士」(KHM98)、「歌いながらはねるヒバリ」(KHM88)は𠮷原訳および野村訳第4分冊所収。
「おいしいおかゆ」(KHM103)は𠮷原訳第4分冊、野村訳第5分冊所収。
「鉄のストーブ」(KHM127)は𠮷原訳および野村訳第5分冊所収。
「錘と梭とぬい針」(KHM188)は野村訳第7分冊所収。
「六人の家来」(KHM134)は𠮷原訳第5分冊、および野村訳第6分冊所収。

Jakob u. Wilhelm Grimm, Kinder-und Hausmärchen (1812/1857), extracts.
佐々木田鶴子訳、出久根育挿画。巻末に「解説」を附す。
2007年12月14日刊行。

ヤーコプ・グリム(Jacob Grimm) 1785年ハーナウ生まれ。マールブルク大学法学部在学中、パリで師の法政史研究をアシスタント。神話学や文法、音韻論を研究し、弟と共著で『グリム伝説集』(鳥影社)を刊行。ゲッティンゲン大学、ベルリン大学教授を歴任、フランクフルト国民議会代議員をつとめる。1863年歿。

ヴィルヘルム・グリム(Wilhelm Grimm) 1786年ハーナウ生まれ。マールブルク大学法学部卒業後、カッセル大公の図書館書記、ゲッティンゲン大学、ベルリン大学教授を歴任。『子どもと家庭のおとぎ話集』第2版以降の改訂を主導。兄との論集に『グリム兄弟メルヘン論集』(法政大学出版局《叢書ウニベルシタス》)。1859年歿。

佐々木田鶴子 1942年香川生まれ。早稲田大学第一文学部東洋史学科卒業。ミュンヘン国際児童図書館日本部門の設立にかかわり、帰国後、翻訳家として活躍。著書『おつかいおつかい』(偕成社)、訳書にエンデ『まほうのスープ』、ボーモン夫人『美女と野獣』(岩波書店)、フォンターネ『リベックじいさんのなしの木』(ペンタン)、ハインリヒ・ホフマン『もじゃもじゃペーター』、ヴィルヘルム・ブッシュ『マックスとモーリッツ』、ネストリンガー『空からおちてきた王子 メルヘン・ロマン』(ほるぷ出版)、プロイスラー『地獄の使いをよぶ呪文 悪魔と魔女の13の話 プロイスラーの昔話』(小峰書店)、ローベ『なまけものの王さまとかしこい王女のお話』(徳間書店)、共訳にエンデ『魔法の学校』(岩波少年文庫)など。2016年歿。

出久根育 1969年東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻卒業。ボローニャ国際絵本原画展入選。グリム兄弟『あめふらし』(パロル舎)でブラチスラヴァ国際絵本原画展グランプリ、ブラートフ『マーシャと白い鳥』(偕成社)で日本絵本賞大賞、わたりむつこ『もりのおとぶくろ』(のら書店)で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、岩崎範枝『川まつりの夜』(フレーベル館)で産経児童出版文化賞美術賞。著書に『おふろ』(学習研究社)など。プラハ在住。


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