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岩波少年文庫を全部読む。(103)ロマンスとコメディを足しても「ラブコメ」になるとはかぎらない エリナー・ポーター『ポリアンナの青春』

『少女ポリアンナ』の、作者自身による唯一の続篇

エリナー・ポーター『ポリアンナの青春』(1915。谷口由美子訳、岩波少年文庫)は、『少女ポリアンナ』(1913。同前)の続篇です。

この記事を書く準備をしているさいちゅうに初めて知ったのですが、ポーター自身が書いた2冊のあと、《ポリアンナ》シリーズの公式(?)続篇はこののち1924年(ポーターの死の4年後)以降、第2次世界大戦後まで、5人の作家によって12冊を数えるのだそうです。
ペリー・ローダンほどではないにしても、けっこうな数ですね。

本書は『少女ポリアンナ』の、作者自身による唯一の続篇ということになるわけですね。
なお、本記事の以下の記述は、前作『少女ポリアンナ』のネタバレを大量に含んでいます。ご注意ください。

物語の舞台はボストンへ

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