マガジンのカバー画像

チノアソビ大全

Podcast「チノアソビ」では語れなかったことをつらつらと。リベラル・アーツを中心に置くことを意識しつつも、政治・経済・その他時事ニュースも交えながら林田(専門:総務省地域力創…
¥550 / 月
運営しているクリエイター

#恋愛

上野千鶴子×古市憲寿「恋とは何か?」

以下、去年のBRUTUSの記事なのだが、恋多き女・うえちづと、ロスジェネ世代の社会学者・古市氏のたぶん(この二人ならいつ話しても)ほぼ普遍的であらう対談。 恋とは何か?上野千鶴子×古市憲寿「恋は人間の根源的な欲求なのです」 本件に関しては全面的に古市あぐりー。 以下、あぐりー集とその勝手なコメントをまとめてみた。 古市「恋に費やしている時間や労力は、ホントに少ないというか、人生のなかで優先順位はそんなに高くない」 これはロスジェネ以降の男女に発出している現象なのだが、そ

奇説 今昔物語集 vol.004 -藤原氏列伝(下)-篇

 人形浄瑠璃や歌舞伎の演目としても有名な『菅原伝授手習鑑』では、極悪人として描かれる時平(しへい)のモデルとなるのが今回の主人公、藤原 時平である。実の叔父のワイフを寝取ってしまう、という壮絶な艶物語は、後世、谷崎 潤一郎の小説『少将滋幹の母』のモチーフにもなった。 1.本院の左大臣 時平 今は昔、本院の左大臣と呼ばれた藤原 時平という人がいた。時平は、昭宣公と呼ばれた日本史上初の関白、藤原 基経の子である。時平の邸宅は左京一条、現在の堀川通の東側に位置し、「本院」と呼ばれ

奇説 今昔物語集 vol.003 -藤原氏列伝(中)-篇

 今回は藤原氏列伝の中篇、悪馬を乗りこなした藤原 内麿の系譜から始まる。原本である『今昔物語集 本朝世俗部』でいうと「閑院の冬嗣の右大臣ならびに息子の語、第五」からになるが、この辺りから藤原氏が権力を掌握するまでの荒々しい雰囲気は消え、平安貴族としての繁栄の様子、その風雅さ、恋のあり様などが色濃く前面に押し出されてくる。 1.人生の明暗は死後まで分からず 今は昔、閑院の右大臣と呼ばれた藤原 冬嗣(ふゆつぐ)には、多くの子供たちがいた。ちなみに冬嗣は最後は左大臣を務め上げ、死