マガジンのカバー画像

チノアソビ大全

Podcast「チノアソビ」では語れなかったことをつらつらと。リベラル・アーツを中心に置くことを意識しつつも、政治・経済・その他時事ニュースも交えながら林田(専門:総務省地域力創…
¥550 / 月
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

モーツァルトの死:『レクイエム』篇

先日、何かの話をしていて、林田社長から聞かれた。 林「でも、後藤、忙しかろう」 後「え?いや、別に暇ですよ」 林「嘘やろ!やったらなんでいつもあんな遅くまで起きとるん?」 後「…何してるんでしょうかねぇ」 レギュラーで月に6本の原稿、さらに広報を担当している企業の記事更新&SNS投稿が5セット前後、さらに突発で取材やら補助金申請書類の執筆が入るので、まぁ確かにずっと何かしら取材したり書いたりしているやうな気もする。加えて常にどこかの企業のホームページのリニューアルを抱えてい

人生を深く生きるための『六中観』 -後篇

 前回に引き続き、『六中観』(りくちゅうかん)の後編(残り三つ)をご紹介する。六中観とは という六つの物の見方を指す。これらは、日本では安岡 正篤 翁によって世に広まった側面が強いため「安岡 正篤が考案した」と考えられがちだが、彼は中国の古典から、それぞれ抜き出して纏めたのであり、実は出典がある。 4. 壺中天あり 六中観の中では、最も耳に馴染まない、聞きなれていないものが「壺中天あり」かもしれない。  これは後漢の方士、費長房(ひちょうぼう)の逸話が出典である。

魔法など、ない。:ファネル篇

ということで、毎週更新なのであっという間にフライデーなチノアソビ大全後藤ターン。 「え、この一週間何したっけ」 「何か新しいこと考えたっけ」 もうこれだけで認知予防訓練になっていると思う今日この頃。 そんな認知予防訓練の結果出てきた後藤GPTによると、後藤はこの1週間で、新しい扉を開いていただくご案件を2ルートいただいた。 その一つがこの週末の山場であったりするわけだが、その内容に社会保障費のひっ迫を懸念せざるを得ない事案が含まれており、ここ数日、 「うちの国は社会保障費で

¥100

ジャニーズのVision,Mission,Value:世論とは異なる疑問篇

ジャニーズ事務所の元代表・ジャニー喜多川氏が未成年をグルーミングしていたことを事務所が認め、企業がCMから所属タレントを降板させる動きが相次いでいる。 チノアソビでは絶対やらないネタだが、とはいえ色々とモヤモヤするので、今週はこの問題について、世論とはちょっと違う視点で考えてみたいと思う。

人生を深く生きるための『六中観』 -前篇

 コロナも本格的に明けて、忙しい、いや、忙しすぎる。多忙も極みまできている感があるのだけれども、こんなときこそ、「忙中閑あり」の精神をもって、いろんなことに手を出したい。忙しいことを、言い訳にしてはならないのである。  今日は、どこかで聞いたことがあるフレーズ『六中観』(りくちゅうかん)について綴っていきたいと思う。六中観とは という六つの物の見方を指す。これらは、昭和天皇の家庭教師にして、終戦の詔の起草者。平成という元号の名付け親。昭和の黒幕。歴代総理の師。儒学者であり

エッセンシャルな仕事を蔑ろにしてしまう社会:タイパとコスパの落とし穴篇

脱成長の回でも少し触れたのだが、土建業界隈のホームページの原稿制作の仕事で、とかく求人課題が噴出している印象を受けている。 ・道路舗装 ・ビル解体 ・産廃処理 ・アスベスト除去 他の業界でも起きていることかとは思うが、物体としての人間の肉体を用いた労働への興味・関心が、どんどん薄れていっているように思う。 現代社会において、タイムやコストの最適化がビジネスと個人の生活の中心に据えられている。しかし、この傾向が過度に進むことで、本当に重要で不可欠な仕事に対する関心が薄れ

福岡県民「ヤー!」の起源篇

 残暑という名の酷暑が続いています。  連日、30℃を超えているにも関わらず、「なんだか涼しくなった」と感じるのは、すでに体感がバグっているからなのでしょうか。  異常気象や、止む気配のない戦争や、台湾海峡を巡る不穏な極東情勢や、海洋に放出される処理水と世界の課題は山積みなままではあるのですが、それでも否応なく9月はやってくるのであります。  ドゥーユーリメンバー。  トゥエンティファーストナイトオブセプテンバー。 と見事に韻を踏んで始まるこの名曲を思い起こすに、二人が

阿木燿子先生のPOISON:昭和歌謡篇

サザエさんの設定が、古き良き昭和の世界観であるという話はチノアソビでも何度か出てきたが、半纏を着て、こたつに入って、みかんを食べながら家族やばあちゃんと一緒にドリフ(正式名称は「8時だョ!全員集合」)を見ていた土曜の8時の記憶はなつかしさとともによく後藤の胸に去来する。 たまにテレビの映りが悪くなる。 アンテナの向きを変えたり伸ばしたり縮めたりしても変わらない。 「ようこ、見えん!」 と父に文句を言われる。 (そもそも映っとらんやん) と思いつつこたつに戻ると、入れ替わりに