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真言八祖

私はお山(高野山)に過去3度、
登ったことがあります。

もちろん修業ではありません。
観光を兼ねたお参りです。

まずは壇上伽藍にある、根本大塔
(堂内そのものが、立体の曼荼羅)
をお参りします。

壁には「伝持の八祖」の肖像画が
掛けられています。
「伝持の八祖」とは、
真言宗の法流の正系のことです。

①龍猛菩薩 : 大日如来の教えを
受けた金剛薩埵から密教経典を授かって、
世に伝えた人物。インド人。哲学者。
龍樹(ナーガルジュナ)とも。

②龍智菩薩 : 龍猛から密教を授かった。
インド人。

③金剛智三蔵 : インドで龍智から密教を
学び、唐へ渡り、『金剛頂経』を伝えた。

④不空三蔵 : 西域生まれ。貿易商の叔父
と共に唐へ行き、長安で金剛智に入門した。『金剛頂経』を漢語に翻訳し、
灌頂道場を開いた。

⑤善無畏三蔵 : インド生まれ。
大乗仏教を学び、さらに密教を受け継ぐ。 唐に渡り『大日経』を伝えた。

⑥一行禅師: 中国生まれ。
禅や天文学、数学を学んだ。
長安で善無畏に入門し、
善無畏の口述から、
「大日経疏(だいにちきょうしょ)」
を完成させた。

⑦恵果阿闍梨 : 中国生まれ。
金剛界・胎蔵界両部の密教を受け継いだ。

⑧弘法大師 : 恵果阿闍梨から
金剛・胎蔵界両部を授けられ、
日本に持ち帰り真言密教を開いた。

長くなりましたが、八祖を見ると
真言宗がインドで発生し、
シルクロードを通って中国に渡り、
空海によって日本にもたらされた
ことが、よく分かります。

弘法大師は日本人ながら、
密教の正統後継者なのです。

これに対して、教主大日如来と
金剛薩埵を祖として数え、
善無畏三蔵と一行禅師を省いたものを
「付法の八祖」と言います。

なぜか龍樹の肖像画に一番惹かれ、
長い時間見入ってしまいます。
何か縁でもあるのでしょうか?

「ナーガルジュナ」聞いたことのある
響きです。

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