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映画『シング・ア・ソング!』がめっちゃ良かった話

どうも、早起き訓練に勤しんでいる自分に、日々ご褒美をあげまくっている人間です。

noteやTwitterで定期的に書いているんですが、私にはお気に入りの街の映画館がありまして。

こじんまりとして少しレトロな風情ある映画館で、作品もメジャーなものとマイナーなものが、絶妙なバランスで上映されています。

思い立ったときに上映スケジュールを覗き、興味のあるものをサクッとひとりで観に行くのが大好きで、今日もそのパターンで『シング・ア・ソング!笑顔を咲かす歌声(現代:Military Wives)』を観てきました。

※以下、ストーリー本筋に関わるネタバレはないので安心してください。

ざっくりしたあらすじは、戦地に赴いた夫たちの安否を案じつつも、帰りを待つしかないイギリス軍基地の妻たちが、合唱団を結成してお互いを支え合う話です。

「私、こういうストーリー好きなんだよな~~」と軽い気持ちで観に行ったんですが、ふたを開けてみたらもう……それはもう…終始涙腺と鼻水がぐっずぐずでした。

序盤は「さすがに泣くの早すぎだろ」と堪えたんですが、堪えすぎて頭痛くなってきて、周りからも鼻をすする音が聞こえてきたタイミングで、涙腺解放、涙たれ流しモードにしました。

何がそんなに泣けたの?と聞かれても「とにかく全部グッとくるんだよぉ~~観てみて~~😭」というのが一番しっくりくる回答なんですが、頑張って言葉にしてみます。

なんというか、戦場に出る本人たちはもちろん、その家族も大変なのは、まあぼんやり想像できると思うんですけど「そんな一言でくくれるほど単純じゃないよ」とガツンと頭を殴られた気分でした。

日々、着信や玄関の呼び鈴に(良くない知らせかと)怯えたり、不安や辛さを飲み込んで気丈に振る舞ったり、待つ人たちの複雑な「心の動き」があまりにも細やかに描かれていて

「こんなの、戦争さえなければ…!」なんて大きな話も、一瞬頭をよぎるけど、そんなことよりスクリーンに映る"妻たち"を、とにかくギュッと抱きしめたくなりました。

上手くいえないけど、胸が締めつけられつつも温かさを感じる映画って感じ。

そして、誰かと繋がりを感じるって大切だと改めて感じました。

この映画は実話がもとになっていて、イギリスの「Military Wives Choirs」がモデルだそうです。で、そのスローガンが「Stronger, Together」

今の私は涙腺が緩み切っているので、もうこれだけで「そうだよね…ウンウン…😭」と目頭が熱くなるわけよ。

『遠くの親戚より近くの他人』とよく言うけれど、いざという時に背中をさすってくれるのは、ほんと、近くにいる人だったりするよね。

軍基地で生活する人のコミュニティはもちろん、普通のご近所さんでもそうだろうし、なんならたまたま電車で乗り合わせた人でも、それは起こり得るかもしれない。

……そうだ、電車で思い出した。

就活してた頃、暑い中歩き回ってくたくたで乗った電車は、混んではないけどバチバチに日の当たる席しか空いてなくて。

「うわぁ…てかみんながちょっとずつ寄ってくれたら、日かげの席に座れるのに…」と思いつつも、とにかく座りたくて日なたの席に腰を下ろしひと息つくと、ふと向かいの席のご婦人と目が合って。

「そこ暑いでしょ、こっちおいで」とまるで私の心を読んだかのように、自分の横を詰めて、席を空けてくれたことがあって。

………何の話?

あ、そうそう、近くの他人が助けてくれる話か(笑)基地の暮らしと比べたら、些細オブ些細すぎる話を出してしまった。

何が言いたいかというと、環境や境遇を共にするってことは、意外とそれだけで、お互いを思いやるには十分なのかもな、と思うなどしたわけです。

逆に考えれば、離れた地や全く違う世界で暮らす人の気持ちは、どれだけ考えてもあくまで想像の域を出ない、とも言えるわけで。

でも今日、環境や境遇は共にできていないけど、この映画で"妻たち"の暮らしを覗いたことで、想像の域をほんの少しだけ出られた気がします。ほんの少しね。

知らない世界を知るって大事だ。

気を抜くとすぐに、自分の知っていることだけが世界の全てだと思ってしまうけど、私たちは世界のほとんどを知らないんだよな。

理解できない考えやものに出会っても、拒絶や攻撃をせず、謙虚に知ろうとしないとな。しょっちゅう忘れてしまうから、何度も何度も思い出そう。

……というわけで「シング・ア・ソングが良い映画」というのが伝わったのか不安ですが、一応、終始そういう話をしていたんですよ(笑)

八丁座(私のお気に映画館)では、明日7/28(木)まで上映しているので、お近くの方、時間のある方はぜひ観てみてね。

10:05~12:05の回のみですが、私みたいに早起き訓練している人のご褒美には特にぴったりです。

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