おちん●今昔物語
むかしむかし子供のいないおじいさんとおばあさんがおりました。
夫婦ふたりで囲炉裏の前座っていると、ふと自分たちの人生に子供がいないということが寂しく思いました。
「ばあさんや、おらたちに坊のひとりでもおったらまた違ったのかねぇ。」
「何言ってるんだぃじいさんや〜。今更そんなことを思ってもどうしようもないべ。もうあたしたちもだいぶ生きてしまったからねぇ。」
おじいさんおばあさんもお互い70歳とても子供が作れる歳ではありません。
ふたりとももう子供が作れないことはよくわかっています。
「なぁばあさんや、ばあさんの腹はダメかもしれないがわしのイチモツはまだ大丈夫そうだ。ばあさんの腹がだめならわしのイチモツに子を宿らせれば使えば今からでも子供がうまれるんじゃないかのぅ?」
おじいさんは唐突にひらめきました。
「なにアホなことをいってるんだいじいさんや!男に子供がうめるかいな!」
おばあさんはつい声を荒らげてしまいました。
「いやでものう!ばあさんやモノは試しだ!ちょいとその卵子をポンと一個もらえないかのう?」
おじいさんはおばあさんに卵子を要求しました。
「爺さんや!卵子だけを取り出すなんてわたしゃ生まれてこの方聞いたことがないよ?」
「いやいや!こうするんじゃ!」
そうおじいさんは言うと、どこからかでかい注射器を取り出しておばあさんの腹にブスリと針を刺しました。
「わぁ!じいさんややめてくれ〜」
「もうすこしじゃ!ばあさん!おっ卵子が取り出せたぞ!」
おじいさんはおもむろに卵子を取り出すと、それをひょいと自分の尿道に押し込みました。
「これで大丈夫じゃ」
そういうとおじいさんはおばあさんの腹を手当をしました。
「あーついにじいさんもイカれてしもうたな、どうなってもあたしゃ知らんからね。」
「なぁにわしにまかせておけ」
おじいさんはそう言って床につきました。
それから4週間という月日が立ちました。
「ばあさんや!わしのちんぽが膨らんできたぞ!」
「ほんとだ!じいさんのちんぽが月のように膨らんでおるの!」
そしてさらに10ヶ月の月日が立ちました。
「ばあさんや。最近吐き気がひどくなってきた。そろそろ生まれるのかのう?」
「ありゃ!じいさんや大変じゃ、じいさんのちんぽがひょうたんのようじゃ。これはそろそろかもしれんのう。」
「たのしみだのう」
そしてその夜大きな産声とともにおじいさんのちんぽから元気な男の子が生まれました。
「ばあさんや!わしのちんぽから子が生まれたぞぅ!」
「じいさんや!私達のこどもじゃ!うれしいのう!」
「なぁばあさんや名前は何にしようね」
「うーむ。じいさんのチンポコから生まれたからポコ太郎はどうじゃ?」
「ばあさんや!いい名前じゃのう!今日からお前はポコ太郎じゃ!」
「オギャオギャァ!!!!」
次回 ポコ太郎、青年編へつづく。
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