生田川 重樹

幼少期に神戸→岡山→名古屋と移り住んだのに、小学生時代から東京ヤクルトスワローズを愛す…

生田川 重樹

幼少期に神戸→岡山→名古屋と移り住んだのに、小学生時代から東京ヤクルトスワローズを愛するおじさん。 休日にはピアノを弾いたり歌ったりするなんちゃってミュージシャンの側面もあり。 Xアカウント 神宮大ヤク学部准教授 @JinguUniversity

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KAN 詞の世界 vol.1「KANとの出会い」

 2023年11月17日。KANさんがその5日前の12日に鬼籍に入られたことが報じられました。ファンになって30余年。青春時代から現在に至るまで、その楽曲だけでなくラジオや文字媒体などで通じて知った人柄や考え方も含めて「僕の人生に最も影響を与えた人物のひとり」と言っても過言ではありません。    生きていくうえでの大きな根幹が失われ、何をするにも力が入らない時間を過ごしていましたが、自分が愛したものを総括するために"何か"を残さなければ…と思い立ち、パソコンに向かっています。

    • KAN 詞の世界 vol.3「東京ライフ」「TOKYOMAN」

       KANの歌詞の世界。その多くが「木村 和」というひとりの男の生活や思考回路を赤裸々に描いたものです。当然、毎日を暮らしている「東京」という街は頻繁に歌詞に出てきます。今回は、それがタイトルにも含まれている2曲を取り上げて掘り下げていきたいと思います。 (今回も敬称略です。ご容赦ください。) 地方出身者の孤独「東京ライフ」曜日の羅列で無為に流れていく日々を表現 ロシア民謡の「一週間(日曜日は市場へ出かけ♪)」を思わせるような、曜日を並べる手法を用いたAメロ。 「一週間

      • KAN 詞の世界 vol.2「けやき通りがいろづく頃」

         前回の投稿で、僕がKANという極めて中毒性の高い「底なし沼」にはまる大きなきっかけとなった「けやき通りがいろづく頃」という楽曲の歌詞について触れました。  今回は、この楽曲について自分なりに掘り下げて解釈をしていきたいと思います。(前回に引き続き敬称略で書きます。ご容赦ください。) KANが紡ぐ若者の恋愛群像劇静かな空気が流れる導入部  タイトルを認識していればこの歌が「秋の出来事」であることはわかります。「窓側」とあるので舞台は喫茶店のようなところでしょうか。い

        • 引退する山中浩史のこと。

           山中浩史。東京ヤクルトスワローズ”元”投手。俗に言う「サブマリン」。プロ野球には数人しかいない、地面スレスレからボールを投げ込むアンダースローの投手が、来季の戦力構想から外れ、11月16日に引退を表明した。通算勝利数はプロ在籍8年で17勝。決して素晴らしいとか凄いと言える数字ではない。しかし、彼は引退に際して「やりきった」とコメントしていた。何故山中はそう言い切れるのだろうか。  平凡な投手がプロ野球の世界へ 山中は学生時代、甲子園にも出場し、地元九州の大学リーグではエー

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        KAN 詞の世界 vol.1「KANとの出会い」

          ヤクルトファンのおかんのこと。

          僕が小学生の時、家にはヤクルト専用の冷蔵庫があった。 といっても別にヤクルトを買いだめしていたわけではなく、おかんがヤクルトレディだったので”商品のストック”を保冷するためのものである。 (僕が幼少期を過ごした岡山の家の近くに営業所が無く、1週間分の商品をトラックが我が家に運んで来ていた。) だからなのかわからないが、僕が「小学校の入学祝いに何が欲しいか?」と聞かれ「グローブとバット」と答えると、数日後に渡されたプレゼントには、おまけで「YS」マーク付きの青い野球帽がつ

          ヤクルトファンのおかんのこと。

          神宮球場で食べる晩御飯のこと。

          「いつもの。」 ガキのころに憧れた大人のセリフだ。 飲み屋のカウンターで言うもよし、定食屋のテーブル席で言うもよし。 僕も不惑を過ぎ、そろそろこんなセリフを言っても様になる年齢ではないかと思うが、如何せん常連の飲み屋も無いし、定食屋ではアレコレ食べたくなってしまい、なかなか言うチャンスに恵まれない。 唯一僕が変わらず注文するものと言えば、神宮球場で呑む、売り子のカナちゃんから買うエビスビールくらいなものだ。 なので、この前カナちゃんに向かって「いつもの。」と言ってみたの

          神宮球場で食べる晩御飯のこと。

          最近の野球観戦を振り返って考えたこと。

          神宮球場へ向かう。今日も仕事で試合開始後の到着だ。 その昔、スマホなんて無かった時代には、球場に入ってバックスクリーンを見て、はじめて勝っているのか負けているのかがわかった。 だから、チケットをもぎられ、入口を越えて視界がパァーーーッと広がるあの瞬間は、爽快感と共になんとも言えない緊張感があった。 今ではスマホで1球ごとの状況を確認できるし、なんならアプリでテレビ中継まで観られてしまう。 「そういえば、球場全体を見渡さなくなったな。」 なんてことをふと思う。昔はバッ

          最近の野球観戦を振り返って考えたこと。