絵って何?
はじめまして。
大分県豊後大野市にある、ここのね自由な学校で美術を担当している坂(ばん)といいます。
今日は絵って何?
というテーマで話をします。
~絵って何でしょう?~
ラスコーの壁画は、今から1万7千年前に人類が残したはじめての絵画だと言われています。
ただ、絵画と言ってしまうと、語弊があるかもしれません。文字がない時代、人類が生死に関わる記憶を記録する術を模索した結果、形を表現することで意思を伝えるために生まれたものだろうなと想像します。
一説によると天体の配置を模したものもあったとか。
星を見上げて、季節の感覚を知り、危険を後世に伝える。記録としての役割を担っていたんだろう。
人種が違っても、言語がわからなくても、絵を見れば「何を伝えたいのか」を理解できる。そこってとても素晴らしいこと。世界共通言語、そして時代も関係ないなんて考えたらすごくないですか?
1、自己紹介
はじめまして。坂 知夏(ばんちなつ)と申します。10月末より、ここのね自由な学校のスタッフになりました。美術を中心に授業に携わる予定です。
自己紹介を簡単にさせて頂きます。
愛知県出身。
中学校の時の美術の先生に絵をめちゃくちゃ褒められた経験から美術が好きになり、単純なので美術の道へ。まっすぐな線が描けないならデザインより油画科だよと言われ、単純なので油絵科を選ぶ。大学は一浪して多摩美術大学の絵画科油画専攻へ。ご縁があり卒業後しばらくして村上隆さん率いる現代アートの会社に入り絵描きと秘書業務の2足のワラジで過ごしました。アメリカのニューヨークや、テキサス州フォートワースなどで個展も開催。きらびやかな世界とは裏腹に、自分の才能のなさを感じて心から喜ぶことがなくなり活動縮小へ。3.11を東京で経験して熊本へ移住。今までの自分の経験を元に少しでも子ども達のお役にたてたらと思い、ここのねのスタッフになりました。
2.美術の授業
大分県内の小学生を対象とした公募展「アートプラザ建築キッズ作品展」テーマは、あったらいいなと思う「ゆめのたてもの」に出品というお題がここのねの代表のこうちゃんから言い渡されました。自分がスタッフになって初めての美術の授業です。
ここのね自由な学校は、小学校一年生から中学三年生まで在籍している幅広い年齢層がいます。
今回は4回の授業で完成までの構成を考えました。
①回目の授業は、外に出て凸凹見つけて形を写し取ろうとこすり出し(フロッタージュ)
〜制作のゴールを考える〜
まだやったことのない経験
五感を使った体験
独自性を許容すること
自分で考えて決めること
最後まであきらめずに完成までやりぬくこと
そんなことを念頭におきました。
②回目は、自分だけの色紙を作ろう
絵の具をたくさん使い、耳から聞こえる音から想像する形というお題で体験しました。
音からあたたかさ、「温度」を感じる→色に変換
オノマトペ繰り返しの言葉を紙に書いて、無作為に選び、皆で同じ題で感じた模様を描く。ぐるぐる、ぺたぺた、さわさわ、ぽんぽんなど。。
温かい色、寒い色、
感情から色を感じる、
絵の具をたくさん使う。チューブから直接、色の混ざりを楽しむ、ライブ感を楽しむことを体験しました。
③〜④回目制作
1~2回目で作った自分だけの紙でコラージュ(貼り絵)を提案し、四つ切りの紙に描きました。絵の具、クレヨン、色鉛筆など自由な画材で制作します。
完成後、公募展に出すことも本人が決め、今回は6名の生徒が出品しました。
展示日に、授業の一環で皆で大分市内のアートプラザの出品展示作品を見に行くことにしました。
自分の作品を見る、友達の作品が展示されているのを見る、知らない人に見てもらう社会の一部の接点となる体験を全員でしょう♪
応募作品、139点ですって!
見応えがありました。
実際に作品を見るという体験は、子ども達を見ていると思った以上の成果があったように感じます。同じテーマで考えること、描くことをしたことで、他の子の作品をみることへの導入が自然にかないました。
来年のこちらの公募展のことを考え始める♪という気の早い子も出てきて、大成功でした。
ありがとうございました♪
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