漫画家に一番必要なのは運。
『変[HEN]』や『GANTZ』や『いぬやしき』などのヒット作で知られる奥浩哉先生が、X(旧Twitter)でこんなポストをされておられました。
①努力はした、だが
魔夜峰央先生も、ほぼ同じ意味のことを『パタリロ師匠の落語入門』の中で、「努力はした、でも運があった」と語っておられますね。
努力をしたけれど、でも運に左右された部分は大きいわけで。だからといって、努力していなくてもチャンスが来るかといえば、なかなか来ない。来ても、その運は永続しませんから。
だってキャリアを重ねると、自分より才能があって努力してる人が、運に恵まれずにヒットせず、消えていくのを目の当たりにしますから……。
②他責する人間と運
ビートたけしさんは、〝昔から「運も実力のうち」なんて言葉があるとおり、おいらも所詮人間の成功なんて運があるかどうかに尽きると思ってる。〟と語っておられますね。
他にも運についての名言が、たけしさんにはたくさんありますが。売れてる芸人に売れた理由を聞くと答えられないが、売れてない芸人に理由を聞くと他人や社会のせいにする、という意味のことを語っておられました。
こちらのボットの言葉がより正確なようですが。
とても、とても身につまされます。
③運は人柄が呼ぶ?
鍋島雅治先生は、作家は運が7割だと語っておられました。
でも、そこだけで終わらず。運は人柄が運んでくる、とも語っておられました。
その言葉をまとめたのが、コチラの書籍です。
才能1割:努力2割:運7割。
厳しい数字ですが、正鵠かと。
もっともその才能とは、全国に数千人レベルの、希少なものなんですけれども。
日本には、医師国家試験に合格し、厚生労働省に登録した医師が、約34万人もいるそうです。
東大卒の肩書がある人が18万人ぐらい、京大卒も同じぐらい。
旧帝国大学(北大・東北大・東大・名大・京大・阪大・九大)の毎年の合格者が約2万人ほどですから、日本全国どこでも通用する高学歴者が、100~120万人ぐらいいますから。
それでもなお、作家は運の要素が大きいと、つくづく思います。
マヤ先生や鍋島先生の本、ほんとに名著ですので、オススメです。
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