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温かい当たり前

一昨日の日曜日は、新卒で就職した会社で出会った同期の結婚式だった。

2、3年前に入籍をしていて、その頃に結婚式をする予定だったみたいだけど、いろいろな事情で今年の春頃に延期。

ただ、それもまたコロナウイルス感染拡大の影響で、この間の日曜日に延期になってしまった。

そんなふうに2度の延期を経て、やっと開催できた結婚式。

参列できて嬉しい気持ちでいっぱいだった。

ものすごい美人で有名な同期。

そんな彼女が、ウェディングドレスを着て今までよりも一段と美しい姿でヴァージンロードを歩く様子を見て、一緒に働いていた頃を思い出した。

怖い先輩からの仕打ちにも二人で励まし合って耐えたなぁとか、バックヤードで泣いてたら励ましてくれたなぁとか、社食で昼食食べてるときが一番楽しかったなぁとか。

そんななんでもない、当時の私たちには当たり前だった日常を思い出して、あの頃からもう8年も経って、まさか挙式に呼んでもらえるなんて感慨深いなぁとか考えてたら涙が出そうになってしまった私。

これまでもいろんな挙式・披露宴に参加したけど、彼女たちのは、新郎新婦の絆の強さが感じられる本当に素晴らしいものだった。

変わっていた披露宴だったとかそういうのではない。

彼女は、両親への手紙を読み終わったあと、自然と新郎と手をつないだ。しかし、その後の段取りの影響で、二人はすぐにつないだ手を離した。

どんな時も、どんな瞬間も手をつなぐことが二人にとって当たり前。

二人のその瞬間の様子から、新郎新婦の、そんな温かい“当たり前”が伝わってきたのだ。

そして帰路につく中、湘南新宿線のホームで、ふと周りを見渡してみる。家族連れ、カップルなどたくさんの人がいた。

それぞれみんなが、それぞれの家族やパートナーへ温かい“当たり前”をしていた。

恋人の服についたホコリを払ってあげる人や、ベビーカーに乗せられた子どもの頬を優しく撫でる人。

そんな“当たり前”からは、家族やカップルの絆の強さや愛情を感じた。

よく考えてみれば、私と夫の“当たり前”もたくさんある。

その一つひとつをゆっくり丁寧に思い出しながら、私は家で待つ夫のもとに帰った。


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