中国の無人ジム「Park Box」 数億円を調達
「Park Box」が4度目の資金調達
中国のシェアリングジム「Park Box(公园盒子)」がA+ラウンドで华住酒店集团(Huazhu Hotels Group)から数千万人民元(数億円)を調達した。「Park Box」設立から1年間で、今回が4度目の融資となる。CEOの黄晓蕾氏によると、Huazhu Hotels Groupからは資金だけでなく、同グループのホテル内への出店サポートや億単位の顧客情報も共有される。
無人ジム「Park Box」とは
「Park Box」とは、24時間営業の無人・セルフサービスジムだ。住宅地域から5分ほどの距離にジムを構え、いつでもトレーニング可能な生活圏の構築を目指している。実際に、住宅街や公園、ホワイトカラー層向けのアパートなどのエリアを中心に広まりつつある。
「Park Box」では、『誰かと一緒にトレーニングしたい』というニーズに応え、1人用のジムは設置していない。「Park Box」の広さは、3種類用意されている。最も小さい8㎡タイプが2人用、18㎡タイプが中間で、最も広い28㎡タイプで最大5人まで同時にトレーニングができる。 また、他のジムと異なる点は、ユーザーがトレーニングをする“インセンティブ”を重視した工夫だ。ユーザーは、近くにいるトレーナーやトレーニング熟練者とアポを取り、一緒にトレーニングすることができる。
「Park Box」では、最初にデポジットとして99人民元(1700円)を支払うと、通常利用価格29人民元/時(500円/時)のところを、割引され10人民元/時(170円/時)で利用できる。さらに、ジム内のトレーニング器具やその他サービスも割引価格で購入することも可能になる。
無人ジム「Park Box」市場拡大を狙う
現在、上海では50ヶ所以上に「Park Box」が設置されており、杭州にも進出し始めている。アクティブなユーザーは、月に平均6回ほど利用しているようだ。昨年6月に設置した「Park Box」の1号店では、すでにコストを回収済みで黒字化している。新たに今年設置した「Park Box」も、8ヶ月以内にコストが回収される見込みだ。
今回調達した資金は、新タイプのジムの開発に使用し、これまで進出していた住宅地域だけでなく、今後はホテルにも進出していく予定だ。