「それでも夜は明ける」「1898 スペイン領フィリピン最後の日」

どちらもNetflixの配信が迫っていたので、急いで見ました。

「それでも夜は明ける」は実話をもとにした映画で、原作は1853年に発表されてます。原作のタイトルは、「Twelve Years a Slave」で、映画もアメリカではこのタイトルの映画みたいですね。

舞台は1841年のアメリカ。主人公のソロモン・ノーサップはニューヨーク州の自由国人のヴァイオリニストだったが、二人の男に捕まり、奴隷商に売り飛ばされてしまう。
そしてそのまま12年間奴隷として働かされてしまうのである。

南北戦争は1861年からなので、まだまだ奴隷制が南部を中心に行われている時代。南北戦争は奴隷制を焦点にしてアメリカが南北に分かれ戦争が行われるわけですが、南部は奴隷制に賛成し、北部は奴隷制には反対でした。これが明確に分かれていて、非常に面白いです。まさに当時のアメリカはこんな感じだったのでしょうね。
南部が奴隷制に賛成していた理由は、プランテーション(大規模農園)です。主にサトウキビや綿を作るわけですが、非常に大規模なのでそれを管理するために奴隷が必須だったわけですね。かたや北部は商工業を中心に発展しており、奴隷制は必要ではなく、さらに世界の情勢もイギリスが奴隷制を廃止していたりと、人道上の批判が高まっていました。
その北部と南部の対立が爆発したのが、南北戦争ということです。この映画はそのほんの20年前の出来事を描いており、このようなアメリカの情勢がわかっていると、より楽しめるかと思います。

もう一つの映画は、1898 スペイン領フィリピン最後の日ですね。こちらはそれほど面白くありませんでした。
スペインの植民地だったフィリピンが独立に向かっているなか、フィリピンに派遣されたスペイン兵士たちが、フィリピンの教会にたてこもり、スペインがフィリピンを手放した後も、そのことを知らされず、孤立していくという内容です。
「それでも夜は明ける」と比べると、いまいちでしたね。

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