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大船渡の新名物「ホヤのレアスモーク」のアレンジレシピを開発しました

■ホヤのイメージは?

皆さんホヤと言えばどのようなイメージを浮かべるでしょうか?

肉厚で瑞々しい食感から海のパイナップルとも言われ、バランスよく含まれる五味が複雑に混ざりあった風味が美味しさの特徴ですが、独特の香りを持つこともあり好き嫌いが分かれる珍味として世間一般には認知されているかと思います。

私も居酒屋で見かけて食べてみるも正直苦手な部類でした。しかし、たまに新鮮なホヤに当たるとめっちゃくちゃ美味しいんですよねこれが。

■ホヤが苦手な人にも食べやすく

そんなホヤを養殖している大船渡市越喜来の漁師、中野圭さんですらなんと「少しでも鮮度が落ちると苦手」と言います。

しかし、そんな中野さん自身でもホヤを美味しく食べられるように工夫したいと試行錯誤の末に完成したのがこの「ホヤのレアスモーク」です。

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新鮮なホヤだけを選りすぐって一度冷凍してからスモークするというこだわりのこの一品は、スモーク材に「クロモジ」と呼ばれる木を使用しているのが最大の特徴。クロモジには高級ブランドの香水にも使われる「リナロール」と言うフローラルな香り成分が含まれており、これがホヤの独特の香りを抑えつつ風味良く仕上げてくれる秘密になります。

元々ホヤは旨味や塩味などの五味全てがバランス良く含まれているため、クロモジの香りが加わるとふくよかでリッチな味わいとなり、お酒にも良く合います。

■アレンジレシピを考えるきっかけ

今回、本品のアレンジレシピを考案する目的は「よりホヤの魅力を知って頂くため」です。ホヤが苦手と言う方にも商品を手に取って頂くきっかけとなるようなレシピが必要という事でご依頼をいただきました。

以上のことから、以下の開発ポイントを設定しました。

①お家で作れそうなレシピ。平易な手順と手に入りやすい食材で再現し易い。

②肉厚、ジューシーさを活かすためあまり細かく切ったりしない。加熱も食感を損なうためNG。

③スモークの香りやホヤの五味が感じられるギリギリの味付けの濃さに仕上げる。

④基本お酒のツマミとなるため合わせるお酒は何か?もセットで考える。


以上を考慮して初めて生産者の思いや意図を魅力として伝えられると考えました。

当初お話しをいただいたときは正直「難しそうな食材だな」と思いました。
しかし、現物を試食してみると程よい食感に加えクロモジの香りが各種ハーブと親和性が高そうで、食べやすさとオシャレさを兼ね備えたアレンジができるのではと感じ、レシピを開発していきました。

それでは今回のレシピをご覧ください。

■ホヤレアスモークとパクチーのエスニックサラダ

【材料】
- パクチー 1株
- 水菜 2株
- レモン 大さじ1
- サラダ油 大さじ1/2
- 砂糖 小さじ1/2
- 昆布根 藻塩 小さじ1/8(無ければ普通の食塩で)
- ホヤのレアスモーク 1袋

【作り方】
1.パクチーと水菜を2,3cm幅に刻み、皿に盛ります

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2.レモン、サラダ油、砂糖、藻塩を合わせて良く混ぜます


3.ホヤのレアスモークを盛り付け(大きければ半分に切る)2をかけて完成、よく和えていただきます

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【コメント】
とりあえずビール、にピッタリな突き出し的メニュー。スモークに含まれる香り成分リナロールはパクチーにも含まれるため香りの相性がバツグン。またクロモジにはリモネンも含まれていることから酸味にレモンを合わせ、全体としてまとまりのある香りと清涼感に。

塩味に藻塩を使用しており旨味が付加されるため程よい食べごたえが出るのがポイント(藻塩が無ければ食塩で)。食べ進めるうちホヤのスモークの香りがドレッシングに溶けだし一体感が増します。

疲れた仕事終わりに暖房の効いた部屋でビールを流しこみたいなんて日に最適な爽やかな一品、キレのあるビールに良く合います。

例:スーパードライ、黒ラベル

■ホヤのレアスモークと和風ポテトサラダ

【材料】(2人前)
- ジャガイモ 中2個
- 人参 1/4本
- マヨネーズ 大さじ3
- 昆布根 藻塩 小さじ1/4(無ければ普通の食塩小さじで)
- 白胡麻 小さじ1/2
- 大葉 3枚
- ホヤのレアスモーク 1袋

【作り方】
1.ジャガイモは芽を取り皮をむき一口サイズに切る、人参は皮をむき銀杏切りにします

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2.ジャガイモはラップして600Wで6分、人参は600Wで1分半加熱します

3.チンしたジャガイモを潰しマヨネーズ、藻塩、胡麻、人参と和えます

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4.(出来れば少し冷ましてから)千切りした大葉を乗せ、ホヤのレアスモーク(大きいものは少し切って)を乗せたら完成

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【コメント】
少しリッチな居酒屋のポテトサラダを思わせるおつまみメニュー。ジャガイモのホクホク感とホヤのレアスモークの食感が相性良く、マヨネーズ味で全体的に食べやすく仕上がります(ホヤの味を立たせたい場合はマヨネーズを減らすのも◎)。

味付けは和風で藻塩(これも無ければ食塩で)を使うことで旨味が豊かに、また大葉の香りがホヤの香りと性質が近いためポテトとのつなぎ役として活躍します。

お酒は日本酒がピッタリ。甘すぎず、また旨味のあるお酒をヒヤでいただくのがオススメ。


例:浜千鳥 純米酒(釜石のお酒です)


■ホヤのレアスモークのカナッペ

【材料】
- クラッカー 数枚
- アボカド 角切り数欠け
- クリームチーズ(kiri) 適量
- ホヤのレアスモーク 適量
- レモン 適量

【作り方】
1.アボカドを角切りにし、 串切りレモンを用意します。

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2.クラッカーにクリームチーズ(kiri1/2程度)を塗ります

3.クラッカーに角切りしたアボカド2,3片とホヤのレアスモーク一片(大きければ切ります)を乗せます。

4.食べる寸前にレモンを軽くひと絞りして完成です

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【コメント】
クラッカーを使ったフィンガーフードスタイルのメニュー。クリームチーズにドッシリとしたコクと食べ応えがありますが、アボカドがホヤのスモークの香りと調和しつつチーズとも相性が良いため全体をまとめます

レモンは食材全体のもったり感に対しアクセントとして機能します。(クラッカーの食感を損なうためレモンはかけすぎ注意)お好みで仕上げに黒胡椒やレッドペッパーを振るのもオススメ。お酒のペアリングは、カナッペのわりに食べ応えがあるのとレモンの香り繋がりでレモンサワーが相性◎。

例:こだわり酒場のレモンサワー、甘すぎない物が良いと思います

■時点 ホヤ桃モッツァレラ

【材料】
- 桃 1/4
- モッツァレラチーズ 1/2
- ホヤのレアスモーク 1袋
- オリーブオイル 大さじ 1/2
- ワインビネガー 大さじ 1/2
- 塩コショウ、レモン汁 少々

【作り方】
1.桃とモッツァレラを角切りにし、ホヤは大きい物をだけ切ります

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2.オリーブオイル、ワインビネガー、塩コショウ、レモン汁と和えたら完成です(あればバジルをあしらって)

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【コメント】
時点のメニュー。桃が手に入る時期ならオススメです。レモンサワーも合いますが香りが豊かなためどちらかというとスパークリングワインという感じ。ホヤの味のシッカリさが多少和らぐので白ワインにも合うかと。

ホヤとモッツァレラの食感が似ているためリズムが良くまたスモークのハーヴィな香りと桃の香りの相性も良い事からまとまりのある仕上がりに。クラッカーに乗せて食べても良いでしょう、

■開発を終えて

食材に触れてまず感じたのは「なんとしても誰もが食べやすいホヤを」という情熱でした。ガソリンにも例えられるあの独特の香りを何とかして押さえようと行きついたその製法は、材料はもちろん加熱時間や温度など工夫の塊のような製品です。

その工夫はホヤを驚くほど食べやすくしただけではなくジューシーな食感と華やかなクロモジの香りを纏った珍味を超えた珍味に昇華させました。

そしてこのクロモジの香りはあらゆる食材と相性が良く様々なアイディアの元になっていきました、ペアリングできるお酒ももっと数多くあるでしょう、生産者の情熱が確実に食べやすさやクオリティに返ってきたと断言できる出来栄えです。

これをお読みになってくれた皆様には是非、本商品を試していただきたい。あなたの知っている居酒屋のホヤがこんなにも美味しく進化したなんてと驚くこと請け合い。私も驚いたこの逸品、もうガソリンの匂いだなんて言わせない!!ご注文は↓コチラ↓からどうぞ。

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