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または私は如何にして心配するのを止めて黒い服を愛するようになったか

諸君、私は服が好きだ。
かの有名なヘルシングの少佐の演説ばりにとまでは言わないが、やっぱりなんだかんだ服が好きだ。過去推定300着あった服を70着以下まで絞って現在80着くらいにリバウンドしてるから、マジで好きなんだと思う。

服が好き、とは言っても服のジャンルについてはかなり紆余曲折があった。1年中デニムパンツを履いたRight-onヘビーユーザーの母の影響でアメカジに始まりエスニックを齧ったりなんか両膝のとこによくわからんベルトがついた、履いたら邪気眼使えそうなパンツ、極彩色トンチキTシャツを経由して、今何を着ているかといえば基本オールブラックである。
(ちなみに、自我なき幼少期はピンクのフリル付きスカートに編み上げヘアだった。超絶フェミニン。これは母の趣味だった。)

では、私は如何にして心配するのを止めて黒い服を愛するようになったかといえば、それは単純にメリットが多いからだ。以下に書き出してみよう。

・色のイメージがすでに強そう
・そしてなんか強そうな服が多い
・トンチキなデザインでも黒だとまとまって見える
・色の組み合わせが多種多様で汎用性が高い
・黒で固めると『妥協』というより『こだわり』に見える

こんなところだろうか。一言で言えば、『なんか強そうに見えるから』それに尽きる。元来病弱かつ小柄でたぬき顔の私は基本的に『強さ』への憧れがめちゃくちゃある。そもそもが弱そうだからね。弱そうだとナメられるじゃないですか。しかもメンタルが幼児なので私の中で『強そう』=『かっこいい』なのだ。我ながらめっちゃ単純だね!

あともうひとつ理由を述べるとするなら、みんな大好き骨格診断問題だ。
自己診断なので違う可能性もあるが、おそらく私はゴリゴリの骨格ウェーブだと推察される。胸板激薄で上半身だけ見れば細身なのに下半身がクソデブだしケツも平べったい。筋肉も付きづらい。典型的な骨格ウェーブ体型だ。そしてそんな骨格ウエーブに似合うとされる服はだいたいこんな感じである。

・ウェーブタイプは優しい印象のため、フェミニン系のコーデが得意
・やわらかい素材(フリルやドレープ・レース)の曲線を生かしたアイテムがよい
・かっちりしていたり硬い素材が苦手(革・デニムなど)

何回見ても『うるせーーーーー!!!!!!』と喚きたくなる結果だ。でも悲しいかなわりと合ってるのだ。畜生め、現実は非情なり。
フェミニンやコンサバが好きな方ならいいだろうが、動きやすさ重視のためスカートよりはパンツを基本的に履きたいし、機動力が下がるからヒールは基本履きたくないし、強そうな服を着ていたい。が。たしかに私の体は…弱い……!!!(※物理的耐久値というわけではなく、線がどちらかといえば細いの意)
そこで、黒の出番である。何もウェーブだからってフリルがついた甘い服を着なければならない法律なんてものはないので、極力装飾が少なめで、やわらかい素材の、かっこいい服を選んでいった。やわらかい素材でも色で印象が変わる。そうなると、だんだん周囲から『モード系が好きなんだね』と言われるようになった。免罪符獲得の瞬間である。

万年黒を着てようと『モード系が好きなので』と言えば、『こだわりがある人なんだな!』と思ってもらえる。めっちゃ楽だし、なんかいいかんじにまとまるし、かっこいい系の服が着られるし一石三鳥だ。

ただ、ここで浮上する問題が『同じテイストの服買いすぎじゃね?』問題だ。
自分の体型と自分の嗜好の両軸のバランスを取れる服のテイストがわかったら、なんとなくよさそうなものを適当に買うことはなくなったが、今度は『似合う』服を何枚も買ってしまうのだ。全く同じものを複数購入しているわけではないのでちょっとずつディティールやデザインが違うのがまた困る。全部めっちゃ可愛いのだ。

迷走期に増えに増えた服がルール導入のおかげで1/3以下に減らすことができて喜んでいたのにこれだ。人間は学ばない生き物なのだな…というのを自分の行動で噛み締めることがなかなかに悲しい。ちなみにだが、先月は襟シャツを4着買った。テロっとした襟シャツが3着から7着。倍以上である。外出もロクにしないこのコロナ下の状況で、全ての服たちを1シーズンで1回でも着ることができるだろうか。ちょっと自信がない。ちなみにだが、二桁万した革のライダース(これはどうしても手放せなかった)が春になってやっと着られる!と思った瞬間20度超えのほぼ初夏気候だった。待ってくれ。ライダースは春秋にしか着られないんだ頼むあとせめて5回は着たいんだ気候よ落ち着いてくれ。

…ここまで書いたところで、悩んでいたアパレルのコラボモデルに手を出さないことを心に決められた。よかった。また勢いでバカ買いして鬱々としながら手放せるものがないかクローゼットを漁る日々を送らずに済む。厳選した手持ちの服たちをきっちり着ることを最優先に考えよう。がんばれわたし。

正直まだ書きたいことはあるような気はしますがいよいよ酔っ払ってきて思考がまとまらないのでこのへんで。

それでは。

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