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古い同級生に会うという縁

数十年ぶりの低学年の時の同級生と出会う機会があった。

低学年の時に親の転勤の3年間だけ一緒に過ごした村の同級生だ。


リーダー格のいわゆるスクールカーストの高かったMくんは、今もまたテンション高くずっと自分のペースで話し続けていた。
少し失礼なことや下世話なことも含め自分のペースで話している。

さすが運動神経の良さは健在で、頭の回転が速く地頭のよさを感じた。

きっとだからこそ低学年の時にリーダー格だったんだろう。

高校生の時はやんちゃをし、銭湯には入れない身だ。

今は、親から引き継いだ会社をうまく回して、
レクサスに乗っているという。


低学年の時に草野球が好きだったNくんは、高校で野球部に入ったが経験者の中でついていけず2ヶ月でやめた。
地方の国立大学を出て、役場に勤めているという。

終始丁寧に相手の眼をみて話を聞き、特に新しい話題を提供するわけではない相手に合わせたあたりさわりのない話をしていた。
やさしさ、丁寧さには心地よさを感じさせた。

今のちょっとした悩みは、両親が亡くなった後の村の空き家だという。

子宝にはめぐまれなかったようで、人よりかなり多くの酒を飲むアル中だった。


地元の土建屋の息子のTくんは、土地関係の資格をとりながら保険屋などを経営している。

元CAの奥さんは、旦那の浮気?が原因のパニック症候群で、めんどくさいと愚痴をこぼしていた。

お酒も多めに飲みながら、今度の親族の選挙の手伝いについて話している。


3人は普段からよく顔を合わせているようで、
日本軍の名残みたいな消防団の話題で盛り上がっていた。
誰々がやめたとか、どこの飲み屋に行ったとか・・・。


3人それぞれのキャラの面影を残しつつ、
それっぽいありがちな中年になっていた。

あのころの同級生は、僕の人生にそれなりのインパクトを与えた。

今までずっとなんとなくトラウマのように残っている気がしていた。

なんとなくスクールカーストに従い、自分が劣っていると感じていたのだ。


しかし数十年経った中年の眼から見ると、
それぞれありがちな、ダメキャラだった。

少し吹っ切れた気がする。

低学年の目から見た世界と、
俯瞰して数十年の今見る世界とはかなり印象がちがっていた。

そう思うと、現在の職場の悩みも、実は小さなことなのかもしれない。


そんなことを感じるために、この不思議な縁は与えられたのだろう。

そんな縁を、人生のスパイスとして楽しんでいきたい。

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