あなたの面倒は見られない!
あなたの面倒は見られない!
大きな声で伝えられた。
怒りながら伝えられた。
つまり夫婦喧嘩だ。
突然の無意識の発作がおきた次の日。
いいよいいよ。
もちろんだよ。
ごめんね。
本心で僕は伝えた。
夫婦も他人。
かみさんの人生を削ってまで、
生き長らえたくない。
とっさにあやまった。
それはその時考えよう。
本心でそう伝えた。
その日、病院で診断してもらうと、意外と状況は悪くなく、とりあえず様子見ということになった。
つまり今までと変わらないということだ。
安心しながら、妻に伝えた。
ありがとうと。
でも、なんだかホッとしたという感じでもない。
面倒見られないと言ってしまったことに自分で傷ついているという。
怒っているのは続いている。
せっかくここんところ付けてくれていた結婚指輪も、この2週間付けてくれていない。
突然の発作で、
弱いのが確定した僕は、
せめてもとそれから一滴もお酒を飲んでいない。
この2年間、毎日晩酌していたのが、突然に止まるほどの衝撃だったということだ。
でも、指輪は付けてもらえない。
悲しいなあ。
こうやって、
また弱気のエネルギーでみんなに嫌われていく。
こういう時は、仕事でも押し切られることが多い。なめられているというか、軽く見られていく。
ただ、
一人カラオケでだけは、
楽しい歌だけを選んで大声で唄う。
今夜もそうやって気持ちを整えている。
明日は指輪付けてくれるかな〜??
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