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夫が買ったまま本棚に眠っていた贈与の経済学が、思ったより、というか、読めば読むほどおもしろく、読んでいると脳がぎゅいいんとドライブしている感が快感で、でもまだこのおもしろさをうまく言語化できておらず、もどかしい気持ちになっている。まだ隙間時間にパラパラ読んでいるだけなので、ちゃんと読み返さないといけないなと思いつつ、このおもしろさはポスト内田樹氏では、と思っていたら、実際に内田氏の贈与論を受け継いでいるみたいで、学生時代著書をたくさん読んでいたのを思い出し、気になる論点がたくさん出てきて興奮しながら読んでいた。

この本がおもしろくかつわかりやすいのは、「私たちがなんとなく知っているが、言語化しづらいもの」を、身近な言葉を用いて、かつ交換ー贈与という二項対立的な枠組みを用いて提示してくれてるからだと思う。また、閉じがちな、悪く言えば言葉遊びな印象を与えかねない人文書に比べて、そうした知識がない人にも、普段の生活と結びつけて読めるように書かれたからだと思う。この、論理を踏まえながら知を展開する、という面と、生活に結びつける、という絶妙なバランスを取るのは、難しいけれどおもしろい取り組みだと思っていて、読みながら、こういうバランスを取りながら、そして自分なりのバランス点を模索しながら、文章を書きたいなあ、と思ったのだった。

それでは、また。

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