幼馴染みと、梅雨明けと。

先日、帰宅して郵便受を覗いたら、見慣れない和装のツーショット写真がプリントされたハガキが届いていた。
よく見ると、Yからの結婚報告だった。

Yは数少ない友人の1人で、幼馴染みだ。
彼女は仲間内でイチバン最初に結婚し、イチバン最初に離婚した。
なかなか色んな事情があったみたいだが、詳しくは聞いていない(そもそも、詳しく聞く気も無かった)
それから10数年、彼女は忙しく働きながらも独身ライフを満喫していたようだ。

そして私にはもう1人、地元にKと云う幼馴染みがいる。
彼女は庭師をしていて、自分の趣味と仕事を大事にしていて浮いた噂ひとつない。
(ない?少なくとも、私は知らない)
日々楽しそうに仕事に趣味に精を出している。

2人とも小学生の頃からの付き合いで、普段からマメに連絡を取ったりはしないものの、私が地元に帰ると彼女たちのお気に入りの店を予約してくれて3人で集まるのが恒例となっている。

コロナ禍以降、なかなか帰省も難しくここ数年は会っていなかった。
最後に会った時、彼女たちは相方と同居する私に向かって『今更、誰かと一緒に住むとかムリやわー』と口を揃えて笑っていた。
私もビール呑みながら『自分でもビックリやわー』と一緒に笑った。
その1人だったYが結婚するなんて。
久し振りの明るい知らせに頬が緩んだ。

まぁ、この歳で結婚するのだから、きっと自由に仕事したり遊びに行く事に寛大な旦那さんなんだと思う。
ハガキの旦那さんは優しそうに見えた。
その横で微笑む彼女は、1度目の時より少し貫禄が増した。


この夏は久し振りにお盆に帰省しようと考えている。
随分会っていない姪っ子達は、大きくなってるんだろうなぁ。
そして幼馴染みも、それぞれちょっとずつ歳を取って、ちょっとずつ変わっているんだろうなぁ。
Yには何かお祝いをしないと。

そんな事を考えていたら、今日、観測史上最速で近畿地方の梅雨が明けた。
少しずつ蝉の鳴く音も聞こえる。

この夏もビールが進みそうだ。

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