逆説のスタートアップ思考

スタートアップをするにあたって必要だと感じた内容をメモ。

小さな市場から始めて独占する

独占するためには競争に勝つのではなく、独自の価値を、独自のやり方で作り上げる。そして、小さい市場だが、急成長する見込みがある市場を選ぶことが重要。小さい市場を狙う理由は以下の5つ。

①最初から大きな市場にいる顧客にリーチしようとすると、それに応じたマーケティング費用が必要になるから
②そもそもスタートアップが作る先進的な製品に理解を示すような初期の顧客はほんのわずかだから
③大きな市場になればなるほど競合が多くなり、差別化が難しいから
④「イノベーションのジレンマ」で、小さな市場ほど大企業が参入しづらいから
⑤小さな市場であれば素早く独占することが可能だから

また、独占は8割以上を目指す。中途半端なシェアで次のターゲットを狙いに行くと競合にひっくり返されることがある。

「何をしないか」決める

戦略論の大家であるマイケル・ポーターいわく、「戦略の本質は何をしないかを選択すること」。スタートアップにとっては、これまで競合他社が見つけられなかった新しい軸を見つけて、そこに特化した資源の配分を行うことが一つの戦略と言える。

自社の戦略を作る上で最も犯しやすい間違いは、「最高を目指す競争をしてしまうこと」。 他社と同じ価値を、同じやり方で行ってしまえば、その中で最高を目指さざるを得ず、結果的に価格競争や過当競争に陥ることになる。

また、すべての顧客に好かれることも避けるべきだ。多数の好きより「少数の愛」を得ることを狙う。N=1、10、100の顧客のwowを狙いに行くこと(=スケールしないこと)に注力しよう。

あとは、メトリクスは「一つ」 に絞る。資源の少ないスタートアップにとって、たくさんのメトリクスを設定してもあまり意味がないどころか、視点や行動がぶれてしまうので、よいことが全くない。

高速で仮説検証を回す

スタートアップでは、資金調達ごとに約1・5年間、会社が生き長らえるだけのお金を得ると言われています。1・5年とは約 78 週です。もし1週間に1個の仮説しか検証できなければ、合計で 78 個の仮説しか検証できないということになる。

では、どの仮説から検証すべきか。 それは、最も大きなリスクから。身近で取り組みやすいものからではなく、死ぬかどうかの見極めが必要なラインから着手し、だめならすぐにピボットをする。

そして、なるたけ早くマジックモーメント(初期サクセス)を顧客に届ける仕組みを作る(=チャーン率を下げる)。

次に打席に立てる程度のラインに失敗をとどめる

許容できる失敗コストは、できる限り小規模かつ予測可能な範囲に収める。狙うべき獲得プロフィットは「アップサイドの上限が見えない、非対称なリターンが発生するものに対して賭ける」を目指す。

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