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【特集】withコロナの時代「今後の医療の鍵は『見える化』『フレキシビリティ』『新しい連携』」〜武藤真祐(医師/インテグリティ・ヘルスケア会長)

武藤真祐さんに3つの質問

本テキストでは動画の内容を抜粋紹介します。

①コロナ禍でオンライン診療はどこまで進んだのでしょうか?

現在、特例として「初診から」「かかりつけ医以外でも」「かぜなどの急性疾患でも」オンライン診療が可能になりました。今までかなり制限があったオンライン診療がコロナ禍ということでいろいろ面で緩和されています。もう1点はオンラインの服薬指導が可能になったということがあげられます。

②withコロナ時代に医療はどう変わっていくのか?

3つのキーワードが挙げられます。1.「見える化」2.「フレキシブルな体制」3.「新しい連携」です。

1.「見える化」とは、人々の接触の程度(感染者がどこにいるか、どれくらい重症なのか)と、医療体制(病院のベッドの稼働率やICUの空きはどこにいるのかなど)の見える化になります。プライバシーの課題はあるものの、この2つがうまくマッチングすると感染症対策に効果が期待できます。海外ではこのような見える化にAIが活用されていますが、日本ではまだまだAIが活用されていません。これは世界にキャッチアップしていかなければならない分野だと思います。

2.「フレキシブルな体制」とは、平時には病院はさまざまな患者を診ていますが、緊急時には、コロナ患者だけを診る病院、慢性疾患の患者だけを診る病院をわけ、病床の集中化やフレキシブルに変えていくことが今後は重要になります。

3.「新しい連携」とは、今まで医療といえば医師だけの世界でしたが、これからはマスクや防護服など、民間が提供する力や流通などが医療の世界で重要になってきます。こうした民間との新しい連携や融合したサービスが今後求められると思います。海外ではすでにGAFAが薬局チェーンを買収するなどが起こってきていますが、今までにない新しい形の連携が進んでいくのではないかと思っています。