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道徳の教材研究 すぐできそう!なクラスデザイン #78

道徳の教材研究をするときは、どのようにされていますか。教科書を読んで、指導書に載っている発問を見て、展開を考えるのが一般的かと思います。今回、学年で道徳の研究授業を控えているので、その指導案づくりの過程を書いていきたいと思います。

道徳は、4つ視点によって内容項目がまとまりに分かれています。「自分自身」「人との関わり」「集団や社会」「生命や自然、崇高なもの」のそれぞれとの関わりを学ぶ教科ということになります。

研究授業を組み立てる際は、まず大まかに、どのまとまりを取り上げるのかを決めます。当然子供の実態を鑑みて決めるのですが、学校の研究テーマや、授業者の問題意識によってやる内容項目を考えていくことになると思います。

気をつけなければならないのは、研究授業に子供たちを付き合わせるようなことにしてはならないということです。川上康則先生の「教室マルトリートメント」には、このような一文がありました。

「研究テーマに掲げたから子どもも変わるだろう」と思うのは大人側の身勝手な思惑です。

川上康則(2022)「教室マルトリートメント」東洋館出版社 P.152

子供の直したいところを見つけて、それを克服するようなマイナス思考の研究ではなく、新しく発見したプラス面で余白・伸びしろを育てるというプラス思考の研究を行うような関わりが求められているとありました。

研究テーマを決めて研究授業をすると、成果がどうだったという話になりがちですが、そうではなく、授業者が新たな見方を発見する場にしていくということです。

少し話が逸れてしまいましたが、まとまりを決めたら、内容項目を決めていきます。

内容項目は、素直に受け入れられるものや、葛藤して悩んでしまうものなど、その特性は様々です。授業を通して、議論して考えを深めて欲しいのか、新たな見方に気づいて欲しいのかなど、目的によって内容は変わってくるのだと思います。また、実態によって、今のクラスの子たちにこの内容を考えてほしい、という教師の願いもあると思います。

こうした手順を経て、内容項目をきめ、教材を選んでいきます。長くなりましたので、続きは次回の記事で書きたいと思います。

今回は、道徳の教材研究の道筋について書いてみました。ご意見、ご感想をお待ちしております。お読みいただきありがとうございました。ご参考になれば幸いです。

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