チカテツ

考えは変わる/同じことを何度も言う

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最近の記事

僕が死んだら思い知れ、という呪いについて

まとまらなかった、筋の通らない文章がこの後続きますが、下書きばかりが溜まり始めているので、いったん公開します。 --- 僕が死んだら思い知れ、という思いが浮かんで、即座に「そういうことは考えてはいけないんだった」と心の中で打ち消した。とにかく、理屈は考えず、この呪いが顔を出したらすぐに「そうじゃなかった」とキャンセルしなくてはいけないのだ。腑に落ちないことも多いが、経験から、そうするよう努力している。 まず、思い知らせるということは、相手にこちらの指定通りの考えや感情を

    • 退屈のことをもう覚えていない

      「最後に退屈したのはいつだろう?」と考えてみてください。 というのはドキッとした問いで、これは僕は思い出せない。「家事も趣味もリラックスも苦痛」というのも、自分のことに思える。いずれも下記の本にあった文言だ。 発達障害について書かれた本は、生きづらさに対処する方法のヒントがたくさん書かれているので、診断されていない人であっても役に立つと思う。性格診断のように、当てはまる、当てはまると言っているだけでは惜しいので、せっかく読んだからには何かしらの実行をしたい。――という思考

      • 誤解は解かない、言葉を尽くさない。

        誤解されることがとても嫌いだった。我慢ならない、そのままにしておくことが許せないという気持ちが強かった。 誤解されたと感じたら、まずは言葉を尽くして「そうではない」と伝えようとした。それでも駄目なら、できる限りの証拠を揃えて、相手の前に並べてみせた。まだうまくいかないようなら、とにかく相手と会うたびに「あのときのことは誤解なんです」と繰り返し伝えた。 大抵、相手は誤解を認めなかった。一方、認める場合も、まれにはあった。しかし、いずれにしても起こっていることはほとんど変わら

        • 夢は他人から見せられたものでもいいから

          「夢と現実」の話がされるとき、重きが置かれるのは大抵「現実」のほうだ。しかも、あまり前向きな意味合いではない。 周りからは「現実」の話ばかりよく聞く。「夢」の後に「でもさ」と続けるだけで始められるし、何だか地に足の着いたちゃんとした話のように聞こえる。他人から「現実」を語られると、「それもそうだね」と簡単に納得してしまいそうになる。 本当のところは、「夢」は他人から見せられたものでもいいから、「現実」は自分でよく見て考えて何とかしたほうが良いように思う。 個性も楽しさも

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          欲しいものは日傘ではなく帽子でもなく

          病院で2時間待ちをしている。別の病院(診療科が違う)では、予約サイトで受付番号を取って、確認は自分でサイトにアクセスしなければならないが、番号が近付いたところで初めて病院に行けばいいので、まあまあ便利だ。 もちろん予約も何もなく病院に行けばすぐ案内されるのが理想だが、さすがにそれは今の環境では求めづらいだろう。 --- 夏の暑かった頃、知人にこんな話をした。 「女性は、日傘にしろ帽子にしろ、街中で日よけ対策をするグッズを比較的手に入れやすい。しかし、男性、特にスーツを

          欲しいものは日傘ではなく帽子でもなく

          いずれ晴れた日が来ると考える人もいる

          配偶者は「今日は雨だから、出かける予定は延期にしましょう」と提案する人である。僕は雨に予定を変えられたくないので、よほどでなければ外出する。配偶者が一緒の場合は、相手に合わせて諦めるしかないが。 あるとき気付いたのは、この差は、それぞれが幼少期を過ごした土地の気候に関わっているのではないかということだ。つまり、待っていればいずれ外出にふさわしい晴れた日が来ると考える人と、明日だろうが来週だろうがどうせ雨なのだからいつでも同じだと考える人の違いだ。 --- あの便利な表は

          いずれ晴れた日が来ると考える人もいる

          君が身を賭して大切に保護しなくても

          バスで隣の席に座った知らないおじいさんが、終点までの10分間、昔語りに始まる話をしてきた。頭が良いなら勉強をなさい。そうでなければ一芸を身に付けなさい。運動ができるならそれを極めなさい、陸上でも、水泳でも、野球でも。そう、長嶋茂雄のように、と。僕は、運動ができる人の喩えとして本当に「長嶋茂雄」の名前が出るのを初めて聞いた。 --- 年を経るごとに、後ろ向きな考え方をして良かったことというのはないな、と強く感じるようになるが、同時に、そのことを年若い人に納得してもらうのはも

          君が身を賭して大切に保護しなくても

          これまでのラッキーがいつまでも続くという約束

          子が何にでも逆らいたがる時期だ。 パソコンのキーボードを使いたがったので、「机の上に置いたままなら使ってもいいよ」と貸した。それを、不注意かわざとかは見逃したが、子は床に落としてしまった。僕はそれを拾い、見た目に壊れたところがないのを確認して、もう一度「机の上で使いましょう」と伝えた。 子は「机の上で使いません」と言った。 僕はキーボードを手に持ったまま、今度は「落とさないように気を付けて使いましょう」と言った。「気を付けて使いません」と言う。「大事にしましょう」と言っ

          これまでのラッキーがいつまでも続くという約束

          真面目に語るより、加湿器を置くのだ

          noteでもブログでもメールでも、書きたいことはいくつもあるのに、書ききれず下書きばかり溜まっていくことがある。今もそうだ。変にうまく書こうとしているせいか? アイデアの練り方が足りないのか? などといろいろ理由を考えてみても、なぜうまくいかないのか分からない。 こういうとき、体調や、機嫌や、気候が悪いのではないか? という可能性を僕は見落としがちだ。そして案外多くの場合、本当にその辺に原因があるようなのだ。 以前、仕事がうまくいかなくて苛立った日があった。翌日になって、

          真面目に語るより、加湿器を置くのだ

          密室ではない場所における最低限のサービス

          昔からあるものには何らかの普遍性が含まれているだろうし、僕も古典に触れるのは好きだ。ただ、それに従っているだけで物事が良くなっていくなら、さすがに今頃もうちょっといろんなことがシンプルになっているはずだろう。 「うなずけるところもある教育論だけど、もしこれを発達障害の子供にそのまま適用すると、本人も周りの人達も相当つらいことになるだろうな」という話を聞きながら、そんなことを考えていた。 --- 書き方に迷いながら続けているnoteで、僕がやりたいことの1つは「考えの整理

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          想像上の友人が言うことには

          想像上の友人が「君がnoteに書いているのは、しかしnoteに書くようなことではないのではないか?」と尋ねてくる。 「確かに創作や何かのコンテンツとは言いづらいものかもしれない。ただ、生活をコンテンツとして見るという個人的な取り組み――今の時点で他の誰かにとって意味ある目新しい取り組みではないけれど――であったり、これまでやっていた自分の創作が地に足の着かないものだったから、そこから脱け出す方法を模索していたり、それにまとまりのあるものだけが必ずしも――」 語尾は濁る。想

          想像上の友人が言うことには

          2019年の手帳を決めた

          ここ数年使っていたほぼ日手帳weeksを泣く泣く諦め、別の手帳を選んだのだ。 メモページは方眼が好きだ。印刷は薄いのがいい。罫線は主張が強く感じるし、無地は頼りにするところがなくて書きづらい。 レイアウトは、開いたときの左ページに週間予定、右ページにメモを書く、レフト式が自分の使い方に合っている。1週間に対して書けるメモの分量がちょうど良い。 月間カレンダーは手帳の最初にまとまっているのが良くて、月曜始まりは譲れなくて、表紙の質感がざらっとしていればなお好ましくて、と選

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          白い暮らしは丁寧な暮らしっぽい

          洗濯の終わった5枚のワイシャツのうち、取りあえず近々使う2枚だけ準備をしようと、比較的きれいな2枚を選んでアイロンをかけた。 その最中にはっと気付いたが、この論理で毎回きれいなワイシャツを選んで使っていると、全てのワイシャツが均等に薄汚れていくのではないか。 いずれ総取っ替えで新しいワイシャツをおろせると思えば、必ずしも悪い方法ではない。しかし、徐々に汚れていくワイシャツ群に囲まれて、そのタイミングを見極めることはできるだろうか。 --- 丁寧な暮らしを楽しむ人は、洗

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          騙し騙しやるとき、相手のことは別に騙していない

          昨日「原因が分からないまま騙し騙し付き合っているものが家電には多い」と書いたが、別に家電に限らないな、と後になって思った。それから、「騙し騙し」と言うとき、実は相手はあまり関係なくて、常に自分で自分を騙しているのだな、とも思った。 --- 料理は、本やネットを調べたとしても、家にある材料、家に合った分量で作ることになるので、結構違うものができあがる。気に入った料理は、繰り返し作っているうち、材料の切り方や味付けも家好みに寄っていって、オリジナルではなくてもユニークなものに

          騙し騙しやるとき、相手のことは別に騙していない

          定型文の登録されていない世界で

          昨日、自宅のインターネットがつながらなくなった。最終的には、手順通りの再起動を3回試したところ復旧したので、1時間ほどで解決した。原因が分からないまま騙し騙し付き合っているものが家電には多いなと思う。 ところで、そのつながらない時間帯に、仕事関係のメールを1件返したかったのだ。いつもはパソコンから送っているが、それができない。そうすると、スマホからモバイルデータ通信で送るのが現実的な方法だと思われた。 使い慣れていないメールソフトを立ち上げ、返信フォーマットの異なる世界、

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          なぜか報いを受け続ける

          子は図書館に行きたがるが、入ると3分で出る。司書の方が選んで、見やすいように面陳列してあったおすすめ本コーナーから、遠慮なくまとめて10冊ほど取って借りてくのだ。 おすすめされていた本を借りる。何も悪いことはしていない。ただ、それは君だけじゃなく、他の人にも見てもらいたかったはずの本なんだよ、と子には伝えている。悪いことじゃない。そのとおりだ。それでも、君だけへのおすすめではなかったんだと、一応説明するようにしている。 走るのが遅いせいで、ぶたをつかまえて食べたことがない

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