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1年で55%上がる年もあれば、1年で32%下落する年もあるNASDAQ100

米国のナスダックに上場している企業は約3000社ありますが、その中の時価総額上位100銘柄で構成される指数はナスダック100と呼ばれ、よりハイテク、AI、そして、ITに特化した企業が集まっています。

ナスダック100はS&P500と同様、時価総額加重平均と呼ばれる方法で算出されていますが、S&P500と比べて基準とする企業が少ないことやGAFAMなどのビックテックのウエイトが大きいことから、S&P500よりも激しく株価が上下していきます。

GAFAMの構成比率は、S&P500が23.2%なのに対して、ナスダック100は36.1%です。

S&P500の過去10年のリターンが約14.7%なのに対し、ナスダック100は18.2%とナスダック100の方が大きなリターンを生み出している。

ナスダック100はS&P500よりも、より激しい値動きをする。

2023年、ナスダック100は55%という素晴らしいリターンを上げ、世界の中でも最もパフォーマンスの良い指数になりました。しかし、2022年のナスダック100は32%も下落しており、上下の揺さぶりがかなり大きいことが伺えます。

ナスダック100は100社と言っても、時価総額加重となるためマイクロソフト、アップル、エヌビディア、グーグルなどトップ10社のウエイトが高くなり、上位10社が全体の半分近くを占めているのです。

特にナスダック100はテクノロジー企業への依存度が高いため、エヌビディアの株価が上がればナスダック100は大きく伸びますし、GAFAMの一角が大幅に下落することがあれば、S&Pの上昇率がナスダック100を上回る可能性は十分にあります。

ナスダック100に投資する魅力は何と言っても、世界の革新的な企業をまとめて一気に買えるという部分でしょう。

ナスダック100は年間55%も上がる年もあれば、32%下落する年もある。

世界的に名が知られている革新的な企業のほとんどは、ナスダック100によってカバーされています。

これに加えてナスダック100の企業は常に入れ替えが行われ、時代遅れの企業はどんどんナスダック100から外れ、新しい革新的な企業がどんどん入ってくるという循環構造もナスダック100の特徴の一つだと言えます。

ナスダック100は長期で見ればS&P500のリターンを上回っているわけですが、当然、その分リスクが大きいことも理解しておかなければなりません。

ドットコムバブルが弾けた時、ナスダック100は最大80%下落し、もとの株価に戻るまでに15年近くかかったのに対し、S&P500は7年ほどでもとの水準に戻りました。

最近は、テクノロジー企業の業績が良いのは事実ですが、多くのテクノロジー企業は過大評価されていると指摘する人も多くいます。

ナスダック100の企業の多くは、S&P500にも入っている。

ウエイトの差は大きくありますが、ナスダック100に含まれている企業はほとんどS&P500にも含まれており、S&P500でもテクノロジー企業のリターンは十分に享受できることでしょう。

リスクとリターンのバランスを考えて、少しリスクが高めのナスダック100をポートフォリオに入れていくのも良いのかもしれません。


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