マガジンのカバー画像

絵を描き暮す

28
運営しているクリエイター

2020年12月の記事一覧

見ているつもりでも、本当は見えてないこと。

見ているつもりでも、本当は見えてないこと。

いつも見慣れているはずの自分の部屋も、思い出してみると細部が曖昧だったりする。

昼に食べたご飯の添え物の色も、記憶の中と実際の色は違うかもしれない。

確かだと思っても解釈するのは脳のメカニズムだから、あちこちに誤りが散りばめられている。
誤りというのが言い過ぎなら、イメージを補完するための部品と言ってもいい。そのおかげでリアリティが生まれる。

映画のシーンを模写する。何回も観た映画でも、描く

もっとみる
くも。

くも。

たとえば、雲を描いているとき。

こう描けば、雲っぽくなるという型がある。それを反復して描き続きる。描いているうちに、引く線が遊んできて、雲というフレームからだんだんブレてくる。「雲」から派生した形が複数できてくる。

「雲」自体よりも、そうしたズレを感じることが楽しくて、ずっと線を引き続ける。正しい形からの逸脱。解答の後回し。そして、この表現の余剰から生まれるものの方が、雲が持つイメージに近かっ

もっとみる
絵コンテのお仕事。

絵コンテのお仕事。

とある国レベルのイベントの演出絵コンテのお仕事。才能を見つけてくださったOさんと繋げてくださったAさんに多謝。

昔、ジブリの絵コンテ集を何冊か見たときも思ったけど、時間と空間の演劇的表現に、ふだん使わない想像力が刺激される。