政治的無関心

麻生太郎自民党副総裁が国民が政治に無関心なのは悪いことではないと言ったそうだ。
国民の多くが政治に無関心なのは政治とか社会が上手くいっている証拠だということなのだろう。
これは一理はある。政治に本当に不満があるのなら政治に関心を持つだろうし、最も近い手段として選挙に行くだろうし、デモとかにも参加するだろう。
しかしは国政あるいは自治体選挙に関わらず投票率は低いし、デモもないわけではないが外国のように盛り上がるデモは滅多にない。世論調査の内閣支持率とか政党支持率とかを見ても支持も不支持もないが多いし。どこの政党も支持しないの割合がトップの場合が多い。
政治に対してあまり大きな期待をせずに政治の為すに任せるというのが日本の国民の体質なのかもしれない。先の大戦で1945年8月をもって日本の政治や社会は大きく変わったが国民はそれほど混乱することもなくそれこそ黙って時勢に身を任せたということらしい。もし日本がどこかの強権国家に侵略されてもその国家に何の抵抗もなく従順に従うのではということは昔からよく言われていた。
かつて私が勤めていた病院の入院患者で当時90歳を超えていた老人は「政治はお上がするもの、我々には関係ない」と言っていた。案外この考えは今も若い人も少なからず考えていることなのかもしれない。
政治体制がどう変わろうともそれに逆らわずに生きていくという知恵を身に付けているのかもしれない。
政治に関心を持たないというのは今の政治に満足しているというよりもどのような政治体制になっても上手く付き合っていく自信があるという表れなのかもしれない。

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