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CAMELLIA...熊本城近くの野鳥園
山茶花と椿の区別がつかない人が多いと思われる。筆者もまた同じく、最初はどれが山茶花でどれが椿なのか、遠目では分からないまま撮影していた時期がある。
調べてみると、花一輪がどすんと地面に落ち、転がっているのが椿であり、山茶花は花びらが地面に絨毯のように散り落ちているようだ。
江戸時代には、椿や牡丹などは斬首のイメージがあり敬遠されたとモノの本で読んだことはあるが、そこまで連想する必要はなかろうと。真の『美』は先入観を排して、ダイレクトに素直に受け止めたいものである。
ところが、英訳しようとすると、山茶花も椿も『CAMELLIA』と同名となっており区別がつかない。流石に、日本の文化と海外の文化の違いをここにも感じたところであった。
熊本城二の丸公園奥に併設されている熊本県立美術館。その左側に細道があるので辿って行くと、知る人と知る『野鳥園』というこじんまりした森がある。
冬場は、山茶花や椿が咲き乱れ、時折、小鳥が飛び交っている。最近は、カラス軍団がその周辺に居座ってしまい、以前のように小鳥の平和な囀りが聞けなくなってしまった。
現在、山茶花はたくさんの花芽をつけてはいるものの、地面にはより多くの花びらが散り落ちている。藪椿もあり、写真愛好家の方には、人も少なく、マクロ撮影の最適な空間ではなかろうか。
同園の魅力は、苔が一面に地面を覆う頃である。陽が傾き、しっとりとした苔の上に木々のシャドーが長く伸びる絵面も結構お気に入りとなっている。
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