![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103288138/rectangle_large_type_2_cf3556aac1b20559a4bd47e67d479959.jpeg?width=800)
丁寧に創られた料理は、見ているだけで笑顔になれる。
ある日のダイニングキッチン九曜杏(熊本ホテルキャッスル)。
オーダーしたのは、チキン料理のランチだった。真っ白なプレートでチキン料理がサーブされた。シンプルだが、ソースの掛け具合といい、可愛い野菜の組み合わせや彩といい、料理人の優しさが伝わってきた。
デザートも、とても可愛らしくレイアウト。赤と黄色二種のソースがアーティスティックに添えられ、中央のベイクドケーキの存在が際立つ。ほんのちょっとしたことなのだろうが、食す前に鑑賞する「時」を与えてくれる。
以前、ザ・リッツ・カールトン東京「ひのきざか」の元統括料理長が言っていた通り、「盛り付け」は料理の重要なファクターであり、その「盛り付け」で、その料理人のアーティスティックさのレベルが露呈する。
また、国内和食の最高峰と言われる吉兆での盛り付け+演出で、「蓮の花びらと蓮の葉」の前菜のカラクリに腰を抜かしたことがあった。霧吹きにて細かい水滴を施した蓮の葉。箸を付ける一瞬の振動により、葉の周囲から中央へ細かい水滴が融合し、滝となって流れ落ちるものだった。
丁重に創られた料理というものは、料理人のハートそのものであり、特に「盛り付け」は客人との静かなるバトルのトリガーになっている。料理人は、暖簾の隙間からこっそり客人のリアクションを覗き込み、グーを握っているのかも知れない。
![](https://assets.st-note.com/img/1681744618346-kmDN9GStVE.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1681744622102-vW9of3cjh3.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1681744625416-Ho3cwySVYT.jpg?width=800)
サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。