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良い弁護士と悪い弁護士の違い・・・裏を取っているのか否か。

 日頃から違法行為をしていないのに、突如、○○の代理人と名乗る弁護士から内容証明書が送られてくることがある。大抵、『難癖』をつけたがる人間が、ゴリ押しで弁護士に依頼していることが多い。そこで問題なのは、相手が裏を取っているのか否か、更に、会話が成り立つ内容なのか否かで判断すべきとなる。

 起業して32年。その間、根も歯もないことを書き並べてきた内容証明書を送りつけてきたケースは数件あった。

 その中の一件は、女性弁護士だったが、依頼人の虚言をそのまま文章にして、脅迫めいた文体の内容証明書が送られてきた。開封すると、虚言のオンパレードに驚くばかりか、辛辣かつ暴力的な文体を今でも覚えているが、どう見ても『恫喝』である。

 しかし、虚言ばかりなので、こちらとしては証拠は潤沢に揃っており、それを束ねて、淡々と書き綴った書簡を送りつけることにした。僅か、二度ほどの遣り取りだったが、結局、依頼人が結果が出ない弁護士を外して、終結。人騒がせとしか言いようがない。

 別の一件もまた、虚言癖のある依頼人からの弁護士で、そのホームページを見ると、高学歴を自慢しているかのような表示をしている弁護士だったので、逆に、とことん勝負を掛けることにした。

 それから7回ほどの遣り取りが続くものの、結局、その弁護士は裏も取らずに依頼人の虚言を鵜呑みにして突っ込んできただけで、届けられてくる内容証明書の文字数が段々と短くなって行く。挙げ句の果てには、内容証明書ではなく、レターパック便に数行の文字が書かれた紙が1枚。それを最後に音信不通となった。

 勿論、こちらにも顧問弁護士は存在するものの、虚言だらけの馬鹿らしい事案を相談する必要もなく、単独で戦ってみる訳だ。思い起こせば、無駄な時間ばかりが経ち、嫌な気持ちだけが残ってしまう。しかし、相手が皆退散したのだから、これで良しとする。

 切れ味の良い、有能な弁護士の文章は上のものとは全く異なり、ちゃんと裏を取っており、文体も優しく丁寧ながらも、理路整然としている。既述のように恫喝するような弁護士は、依頼人が言ったものをそのまま書き込み、内容証明書送付の手数料を稼いでいるに過ぎない。

 生きている間に、このような体験など不要である。されど、万が一、自分自身に非がないと確信があれば、いくら辛辣で恫喝的な文体の書簡が届いたとしても、怯むことなく、威風堂々と反撃に転ずれば良い。

 しかし、一般人よりも弁護士は逮捕されにくいと言えば語弊があるが、例えば、内容証明書が舞い込むと、殆どの人たちは怯み落ち込む。そこで怯むと相手の思う壺なので、確実なる証拠固めが出来さえすれば、何も恐れることはない。

 できることなら、良い弁護士と知り合いにもなりたいし、何かトラブルが生じたとしても、相手の弁護士も良い弁護士であれば、会話の道が拓け、互いに納得の行く結果が導き出されるはずだ。

 弁護士も人である故に、白、黒、グレーといろんなタイプの人間がいるので、その点はしっかりと事前調査をした上で、良い弁護士と関わり合うようにできればと。先日の記事に掲載したが、熊本県では最近数億円を横領した弁護士が逮捕された。完全に黒だが、本末転倒としか言いようがない。

 蛇足ながら、最近の若い弁護士の文章を読むと、ツッコミどころ満載の会話調の駄文が多く、腰を抜かすこともしばしば。この程度で、よくもまあ司法試験に合格したものだと、何度も首を捻ったが、司法試験制度が変わり、レベルの低い弁護士も幾分増えているのではなかろうか。

熊本県農業公園のバラの花

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