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悪き慣習を引きずる縦社会の企業は、『責任転嫁』で自爆自滅する。

 『能ある鷹は爪を隠す』と言われるように、『サインレント・マジョリティ』なる社員には、経営陣が想像を絶するほどの能力を秘めた人間が存在している。

 残念ながら、昭和の悪き慣習を引きずる企業の雇われ経営陣は、それに気づかず、『太鼓持ち』で『イエスマン』のみを引き上げているところが、圧倒的に多いように思えてならない。

 下らぬ『処世術』に長けた雇われ経営陣で、切れ味の良い鋭利な『武器』を備えた『策士』はいない。『依怙贔屓』で引き上げた社員に、愚痴をこぼし、現場に丸投げ。その結果が良好ならば経営陣の手柄とし、最悪ならば引き上げた者を『責任転嫁』で潰してしまう。

 これは、世界を掻き乱している独裁者『腐沈』と全く同じ手法である。『権力』にぶら下がり、『職位』に固執するだけで、意表を突くような『ビジョン』も『秘策』もないままに、浅知恵から生まれる『机上の空論』にて駒を動かし、その場凌ぎをしているに過ぎない。

 前出の『サイレント・マジョリティ』なる社員を如何に育て、また、次の世代がその背中を見て、如何に育つかが、有能なる経営陣の『采配』の見せ所ではなかろうか。

 更に、若手社員の眼を外界へ向けることを忘れてはならない。経営陣の出張は、自費で行けばいい。若手社員の出張は、十二分に経費を掛け、自由に動き、視野を広めさせることだ。

 『腐沈』の駒たちが士気が上がらないのは、納得の行く『大義名分』がないままに命令が飛び交い、結局、情勢悪化の元凶は駒であると叱責され、無数の毒矢が飛んでくる。駒を育てることもなく、駒の命や人生に関心もないのだから、多くがこの世を去って行く。何とも、時代錯誤も甚だしい。

 悪き慣習を引きずる企業とその経営陣も同じこと。或るプロジェクトが大失敗に終われば、当然の如く経営陣が責任を取べきである。そこで、何故、ピンポイントで駒に『責任転嫁』して逃げるのか。それが、『能無しシャモは爪を刺す』と揶揄されてしまうのである。

 また、企業の人事において重要なのが、『適材適所』。さて、『太鼓持ち』で『イエスマン』ばかりを集めた中から『適材適所』と言っても、付け焼き刃的に徴兵した木偶の棒を、どの部署に配置するのか・・・。

 企業は、或る国家体制の小さな鳥瞰図のようなもので、現在、世界を掻き乱している独裁者『腐沈』の『蛮行』を見れば、それは反面教師として、企業内統制を円滑にするための別冊付録教材にすれば良い。

 雇われ経営陣が数字だけで全てを語るのは、大切な駒のためではなく、銀行融資目的のためでしかない。よって、経営陣は大局的に企業内を分析し、『責任転嫁』のない絶対的な『掟』を作らねば、『信頼関係』がないままに、何事も円滑に進まず、結局は、自爆自滅の道を辿ることになる。

西田親生の自由気まま書『智』
※複写転載は厳禁

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