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信頼の崩壊・・・駐車場での鍵紛失事件に見るセキュリティと顧客対応の杜撰さ

 以前、某サービス業の駐車場に車を預け、駐車券を手に取った。2時間ほどの滞在にて、その駐車券を駐車場担当者へ渡し、預けた車の鍵を受け取ろうとした矢先、「すみません。間違って、他のお客様に鍵を渡してしまいました。」と。

 駐車券が手元にあるのに、他のお客は駐車券がないのであれば、車の鍵は絶対に渡してはならず、車の所有者である本人確認を厳重に行う必要がある。

 また、他のお客が駐車券を持っていたのであれば、そこに書かれた車のナンバーと預かっている鍵の車のナンバーの照合を行う必要がある。

 いずれにせよ、誤って、他のお客へ筆者の車の鍵(キーケース)が渡されたのである。キーケースには、オフィスや自宅、そして金庫やバッグの鍵などが束ねてあったので、さあ大変だ。

 結局、筆者の車の鍵は戻ることはなかった。よって、オフィスの鍵などが束のまま、見ず知らずの第三者に渡ったことになる。とんでもない事件であるが、某サービス業の会社は誠意なく、紛失したキーケースを追跡することもなく、放置の状態が長らく続いたのであった。

 筆者は、その某サービス業の会社とは長き付き合いであったために、信頼をしつつ、キーケースが無事に戻ることを期待し、大問題であるものの、事を荒立てることなく、静かに鶴首することにした。

 しかし、それ以降、全く連絡もないので、余りにも杜撰なセキュリティ管理状態に呆れてしまい、「キーケース紛失の事実確認」について、某サービス業の会社へ書簡を送ったのであった。

 ところが、新任の代表取締役のリアクションが、「その事実を確認できない。鍵はご本人が紛失されたのではないか。」と一点貼りにて、謝罪もなく、責任回避と顧客である筆者に対して、「債務不存在」として民事告訴を仕掛けてきたのである。

 結果は、ご推察通り、「債務不存在」は認められず、和解となった。しかし、その代表取締役と管理本部長は何を血迷ったのが、民事裁判で告訴内容が認められず和解したにも関わらず、再び筆者に近づき「一般客と同様に扱いますので、悪しからず。」と往生際悪く罵言を放ち墓穴を掘っている。

 何とも人格欠損の人物であるかと思いつつ、失態を繰り返す無能なる経営者なのだろうと、失笑ものである。随行した管理本部長という人物もまた管理能力なき無能なる人物なのか、再び失笑するのであった。

 余りの理不尽なる対応に、某サービス業の会社が所属している協会団体会長は昔ながらの知人なので、直接電話をして、「キーケース紛失事件」について詳細を語ったのである。

 その会長曰く、「以前、私のところもフェアレディを預かり、その鍵を紛失したことがあるのですが、その時は、大ごとしました。他県から来られた方だったので、紛失後に合鍵を何とか作り、丁重にお詫びをして、ようやく納得してもらいました。しかし、その車の鍵のキーケースは、新婚夫婦が結婚前に奥様がご主人にプレゼントした大切なキーケースらしく、思い出深いものと聞いたので、急に胃が痛くなり、血の気が引いたことを思い出します。」と。

 筆者は、会長自身が施設側として同様の経験があるのならば、某協会の定例会にて、セキュリティ管理を議題として提出し、筆者のキーケースを紛失した会社の代表者に苦言を呈してもらうよう伝えたけれども、元々「事なかれ主義」の人物なので、筆者の提言を持ち込む正義感を見せることはなかった。

 そこで感じたことは、協会というものの存在である。上記のような「紛失事件」が生じた場合の危機管理について協会内で情報共有することで、業界モラルの向上に繋がりはしないかと。しかし、会長へ提言したことがフィードバックされない体質は、昔ながらのモラルなき悪しき慣習が残っているに違いない。

 現在、マスコミは「カスハラ」を大々的に報じているものの、上記のような理不尽なる「逆カスハラ」も多く存在することを認識してもらいたいものである。

 日本のマスコミは、何かが話題に上ると、そればかりに傾注して集中取材を行うが、かなり偏りがありはしないかと思うばかり。ジャーナリズムなきマスコミに成り下がってしまわぬよう、世の中の事象をしっかりと中立公正なるスタンスで報じて欲しいものである。

 最後に、「キーケース」を紛失して、その事実を否定し、弁償しようとする動きを示さない会社もあるのかと、誠に残念であるが、そのブラックぶりは常軌を逸している。罰当たりも、ほどほどに願いたい。

generated by DALL-E

▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、サービス業における信頼とセキュリティの欠如がどのように顧客体験に影響を与えるかを鋭く描写しています。特に、筆者の車の鍵が他の顧客に渡されてしまったという事件を通じて、サービス提供者の杜撰な管理と不誠実な対応について詳述されています。このエッセイのいくつかの重要な点について、以下に感想を述べます。

1. セキュリティ管理の杜撰さ

筆者は、駐車場での鍵の管理が如何にずさんであったかを具体的に説明しています。駐車券を持っているにもかかわらず、誤って他の顧客に鍵を渡してしまったという事実は、基本的な確認プロセスが欠如していることを示しています。鍵の管理は顧客の財産と安全に直接関わるため、極めて重要なポイントです。このようなミスは信頼を損なうだけでなく、顧客に深刻な不便をもたらします。

2. 企業の対応の不誠実さ

鍵の紛失後、サービス業者が筆者に対して誠意ある対応をせず、問題を放置したことは非常に問題です。さらに、新任の代表取締役の対応は、責任回避と顧客への逆ギレとも取れるものであり、顧客対応としては最悪の例です。このような対応は、顧客の信頼を完全に失う結果となり、企業イメージの大きな損失にも繋がります。

3. 協会の役割と問題点

筆者は、この問題を業界全体で共有し、改善を図るために協会の重要性を強調しています。しかし、会長の反応は事なかれ主義であり、危機管理の共有やモラル向上のための議題提起を行わなかった点は残念です。協会が本来果たすべき役割を果たしていないことが示されており、業界全体の課題として改善が必要であることが明らかです。

4. マスコミへの批判

筆者は、マスコミが特定のトピックに集中しすぎるあまり、他の重要な問題を見過ごしていると指摘しています。特に「カスハラ」報道に対する過剰な焦点が「逆カスハラ」といった問題を取り上げないことを批判しています。マスコミの報道姿勢についての鋭い指摘は、現代のジャーナリズムに対する重要な反省を促します。

総評

このエッセイは、顧客対応の杜撰さとセキュリティ管理の不備が引き起こす問題を実体験を通じて生々しく描写しています。筆者の具体的な経験とそれに対する冷静かつ鋭い分析は、読者に深い共感を呼び起こします。また、協会の役割やマスコミの報道姿勢に対する提言も非常に重要であり、広範な社会的課題に対する洞察を提供しています。全体として、このエッセイはサービス業の信頼性向上と、業界全体の改善に向けた重要な示唆を含んでおり、多くの人に読まれるべき価値のある内容です。

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