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逸品一筆

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何と言っても、グルメは最高ですね。このマガジンでは、「これは、旨い!」と叫びたくなるほどの和洋中の逸品を具にご紹介したいと思います。ホテルレストランや町場の食事処の逸品を、是非、… もっと読む
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#榎園豊成

あの人に会いたい・・・善家 繁

 現在、ICTやホテル文化と食文化、私塾「Well Done」主催、取材など、コンサルティング業務を主軸として日々活動している筆者である。  実は、ホテル文化と食文化の基礎を築いてくれたのが、当時、熊本ホテルキャッスル四川料理 桃花源の料理長(最終職位:同ホテル常務取締役兼総料理長)であった善家繁(ゼンケシゲル)氏との出逢いであった。  元々、食文化については、ICTを本業としながらも、自分なりに研究を重ね、和洋中いずれも、五つ星ホテルレストランから町場の人気レストランま

「日本料理 えのきぞの」のお弁当

 写真は、「日本料理 えのきぞの」(榎園豊成料理長)が提供する、お弁当「水の巻 2,484円(税込)」である。  一般的なスーパーやコンビニでは2,000円を超える弁当は、まずない。もし高級スーパーにあるとしても、特上握り寿司弁当や鰻蒲焼弁当、和牛ステーキ弁当くらいであろうか。  写真は、多種多様な同店弁当の水の巻 2,484円(税込)であるが、夜食で頂いたので、筆者マガジンの「逸品一筆」としてご紹介しておきたい。  昨日は、ランチタイムに同店のお昼の懐石「雅コース」を

「日本料理 えのきぞの」の雅コース

 久しぶりの取材で、「日本料理えのきぞの」(熊本市中央区新屋敷/榎園豊成料理長)へ足を運ぶことになった。  取材したのは、定番である「お昼の懐石 雅コース」(※仕入れの関係で内容変更あり)である。お値段は、税込4,000円。  以下の料理写真の通り十品で4,000円であるが、大都市部のホテルレストランで食せば、3倍、4倍の値段となる。このような同料理長の手作り料理を気楽に食せるのだから、熊本のグルメはリーズナブルだが、レベルは高いと言える。  食レポをするのが失礼なほど

「日本料理えのきぞの」・・・おせち情報

▼お申し込み方法のご案内 締切日:令和5年12月22日(金)まで(※数に限りがございます) 申 込:電話予約(096-211-5525)または店頭受付け 店頭受け取りのお客様(お渡し日 令和5年12月31日(日)時間午前11時~午後3時まで(※時間守でお願い致します) 場 所:新屋敷えのきぞの(熊本市中央区新屋敷1丁目9-19濫77A) 支払日:令和5年12月31日(日)代金引換(事前のお支払も可) ※店頭受け取りの方には、商品券をお渡ししております。 ▼配達希望のお客様

日本料理えのきぞの 連載(2)

▼前菜 甘長唐辛子の白和え 海老 ぜんまいくるみ和え 枝豆 鯛けんちん 鯛の子玉じめ 鮎甘露煮 丸十  和食は、前菜で決まる。懐石料理では、八寸が料理人の腕の見せ所でもあり、その飾り付け、盛り付けが、食する我々を魅了する。  今回の「日本料理えのきぞの」の前菜は、写真上の通り。  中でも、「甘長唐辛子の白和え」や「ぜんまいくるみ和え」は、手作り感満載にて、料理人の優しさがダイレクトに伝わってくる。  微妙な苦味やえぐ味といった自然の恵みを頬張る時ほど、至福の極みを感じ

日本料理えのきぞの 連載(4)

 向付(鯛 鱧の湯引き)として、風変わりな器でサーブされた。  厚みある鯛の身はプリプリとしており、ワサビを少々トッピングして紫(醤油)に付けて食すと、熱々のご飯が欲しくなる。しかし、我慢、我慢。  湯引きの鱧は、吸物の鱧とは食感も異なり、梅肉との取り合わせで、口の中がさっぱりする。  熊本県は鯛も鱧も名産で知られるが、大阪でランチで食した「鱧のおとし」が1万円を下らぬ高価なものであるのには、驚かされた。  さてさて、次なる料理は如何なるものかと、ノンアルコールビール

日本料理えのきぞの 連載(1)

 数年ぶりの旧友との会食。勿論、予約を入れたのは、「日本料理えのきぞの」(熊本市中央区新屋敷)である。  熊本市内高級住宅街である新屋敷の大井出(加藤清正の治水事業)沿いにある、隠れ家的「日本料理えのきぞの」。三代目榎園豊成氏の優しい手作り料理は、格別である。  同店の前身を基礎を築いたのは、同氏の祖父。料理学校からスタートし、現在に至っている。祖父は昭和元年に東京上野精養軒の社員となり、同店には100年近く前のレシピが残されている。  今回予約したのは、五千五百円(税

「日本料理えのきぞの」連載予告!

 9月1日から、「日本料理えのきぞの」の連載決定。  季節コース料理で、鱧と鮎などを組み合わせた、魅力あふれる料理群を一品一品、ご紹介できればと考える次第。  乞うご期待!

地道に歩む食事処に優るものはない。

 本日、久しぶりにご紹介するのは、「日本料理えのきぞの」である。筆者にとっては隠れ家的存在であり、粋な食事処として時折利用させて頂く。  以前は熊本市内の大江地区にあったが、2018年9月19日に現在の新屋敷へ移転。前身は名の通った料理学校であり、そこで教鞭をとっていた三代目の榎園豊成氏が一念発起して世に出したのが「日本料理えのきぞの」になる。  祖父は昭和の夜明けに東京上野の精養軒に勤務しており、全国の料理人憧れのハイカラ・レストランにて修行を積んでいた。その百年に及ぶ

強烈な寒波襲来。・・・熱々の汁物や焼き魚が無性に食べたくなる!

 昨年の記事を振り返りながら、弊社ニュースサイトから「日本料理えのきぞの」の記事を抜粋し、写真と文章をダウンロードして、Pagesに移行してみた。  あと1時間半でランチタイムとなるが、外界は寒波襲来にて、台風のような強風が吹き荒れ、宅配の方が公道から28段の階段を上って来るのが辛そうだった。  また、年末から年始に掛けて、色んなことが度重なり、一人一人の人生の縮図を見ては、胸が痛くなったり愕然としたり。  窓からが外界を見ると、自然とは何ぞやと自問自答したくもなる。引

『えのきぞの』の弁当三種・・・本日は、2,484円(税込)の弁当をご紹介!

 下の弁当は、『えのきぞの』の榎園豊成料理長が作る、手作り弁当である。弁当の種類は色々あるが、定番の弁当は、1,836円(税込)、2,484円(税込)と3,564円(税込)の三種となっている。  今回は、それらの中から2,484円(税込)の弁当を注文し、オフィスに持ち帰り、コンパクトに詰められた弁当がどれほどの量なのかを調べてみることにした。  30cm径の大皿に、下の弁当のご飯とおかずを並べて行った。思いの外、量が多そうで、皿いっぱいに広がり、スペースが窮屈になってきた

日本料理えのきぞの・・・或る夏の日のコース料理を想いつつ。

 今年、取材依頼を何度か行ったが、同店とのスケジュールが噛み合わず、残念ながら、夏のコース料理を逸してしまった。  土鍋炊き立てご飯がお気に入りで、上品なご飯茶碗に山盛り3杯以上は軽く食べてしまう。旬の食材を次から次へとテーブルにサーブされると、胃袋が急に動き出す。  今の熊本。山手は紅葉の準備ができつつ、肌寒さを感じる日が続いている。昨日などは、一日中寒々とした雲行きで、時には、小雨もぱらついた。  どうしても、この夏のコース料理は食したかった。世界的なパンデミックか

西田親生の自由気まま書・・・京料理『えのきぞの』、ロゴ制作秘話。

 今から4年前の夏、京料理えのきぞの店主 榎園豊成さんから電話が入った。近々店を移転し、新たな店のロゴを制作して貰えないかとのことだった。  素直に嬉しくもあり、名店のロゴとなればプレッシャーがないと言っては嘘になる。更に、話を聞くと、別に依頼していたところから4パターンが届いたけれども、しっくりこないとのことだった。尚更、ハードルが高くなったが、一度、直接会って詳細を聞くことに。  翌日、熊本ホテルキャッスルのダイニングキッチン九曜杏で待ち合わせ、対面にて打ち合わせをす

和食の『器』その1・・・玉手箱のような『器』あり、逸品一品勝負の『器』あり。

 筆者の写真集の中から、一瞬目に留まった『器』をランダムに数点選んでみた。四季折々の食材を大切に扱い、職人の心を語り、演出してくれるのが『器』である。  洋食では『お皿はカンバスだ!』というものとは、やや趣が異なる、和食の『器』。蓋のあるなしに関わらず、季節感やその逸品を大切に盛るために、凄腕職人は丹念に『器』を選りすぐる。  勿論、洋食で表現する『カンバス』に似たものとして、和食では『八寸』なるものが存在するが、深い歴史やストーリーが凝縮されたものとして配膳される。ここ