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ホテル文化に学ぶ

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取材先はザ・リッツ・カールトン東京、帝国ホテル東京、ホテルオークラ福岡、グランドハイアット福岡、熊本ホテルキャッスルなど。食文化発信基地としては、最高の食事処を選んでいるので、何… もっと読む
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2022年8月の記事一覧

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その6)

<ダイニングキッチン九曜杏の和食>  脇宮盛久料和食理長(熊本ホテルキャッスル)は、熊本県を代表する『和の匠』と言っても過言ではない。  今回は、グランドメニューを一つ一つ紹介するよりも、これまで食した中で、強く記憶に刻まれているものを中心に、ランダムに掲載したい。  若く(50代)して、黄綬褒章や現代の名工を受章した匠として、その腕のほどは、繊細且つアーティステックであり、常に、サプライズ。  誕生日やほか記念日に、是非、同料理長の『特別料理』を頂けば、至福の極みど

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その5)

<ダイニングキッチン九曜杏の洋食(3)>  ハンバーグと聞けば、毎日食べても良いほど、好物の一つ。それも、『赤牛ハンバーグ』となれば、尚更だ。  どちらかと言えば、写真下のドミグラスソースよりも、大根おろしとポン酢で食す方が多い。  この『赤牛ハンバーグ』は、とても肉肉しく、食感が良い。「肉を食ったぞ〜♪」と叫びたくなるど、重く、肉粒がゴロゴロ、そして、ジューシーなのが堪らん、堪らん。  写真下は、『赤牛ハンバーグ』を大根おろしとポン酢で食しているところ。これならば、

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その4)

<ダイニングキッチン九曜杏の洋食(2)>  今回は、鶏、牛、豚などの肉料理をご紹介したい。  同レストランのランチはリーズナブルで、洋食の週替わりランチも人気がある。1800円(税込)では、パスタランチとカレーランチがお安く、サラダ、スープ、コーヒー、デザート付きとなるので、驚きだ。  写真下は、骨つきラム料理。筆者にしては少々量的に少なく感じてしまった。しかし、ウィークデイのランチでこれを食せば、凄く午後からの仕事に力が入る。やや贅沢な料理だが、好物の一つとなっている

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その3)

<ダイニングキッチン九曜杏の洋食(1)>  子供の頃から憧れのチキンライスやオムレツ、サンドイッチ。  大人になっても、昔食べたチキンライスのケチャップの使い方が絶妙であり、何度食べても飽きない、不思議な料理である。  写真下は、チキンライス+ビーフシチュー+オムレツといった組み合わせ。目の前で、ナイフを使いオムレツ表面が開かれる。中はトロトロ。思わず、ゴクリと喉が鳴ってしまう。  サンドイッチは、日本の『おにぎり』のように、よく考えられて作られたものだと、いつも感心

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その2)

<ダイニングキッチン九曜杏のカレーライス>  写真下は、ダイニングキッチン九曜杏(熊本ホテルキャッスル)の工藤圭吾料理長である。日頃から大変世話になっている料理長だが、彼が創り出すカレーは、毎回異なる。そして、旨い。  いつの日だったか、同レストランのスダンダードカレーのルウに、少々注文を付けたことがあった。彼にすれば、『常連客のわがまま』と思ったかも知れないが、『激辛で!』と言ってしまったのだった。  それから、毎回カレーを注文すると、殆どが彼任せとなり、激辛との戦い

ダイニングキッチン九曜杏・・・熊本ホテルキャッスル(連載その1)

<ダイニングキッチン九曜杏のスイーツ>  女性客を大いに喜ばせるのは、何と言っても、スイーツである。ランチやディナーを済ませ、腹一杯であるはずが、「これは、別腹!」と言いながら、スイーツの一つ、二つを完食する女性軍。あっぱれである。  同レストランのパティシエは、古典タイプから流行のタイプを作る。種類はそう多くはないが、テイクアウト用のスイーツもあれば、ホテルメイドのイートイン用のスイーツも揃えている。  コロナ禍以前は、毎年春休みに『いちごフェア』(時間制限ありの食べ

コロナ禍で苦悩する食事処の『連載応援プロジェクト』をスタート!?

※写真上は、ダイニングキッチン九曜杏(熊本ホテルキャッスル)  コロナ禍となり、ありとあらゆる業種が連日悲鳴を上げている。筆者の会社(ICT&コンサル業務)も御多分に洩れず、急なクライアントの脱落などにより、大変な状況が続いている。  そこで考えてみた。  先ずは、お金が世間に回らねば、こちらへ降ってくるはずがない。皆が潤うためには、安直ながら、日々世話になっている食事処の『応援プロジェクト』を展開しては如何だろうかと。  勿論、質の高い、安心安全な食事処を厳選し、連

中国料理の高級食材・・・『見て鳥肌、嗅いで鳥肌、食べても鳥肌』

 トップ写真は、中国料理で使用される主たる乾物である。これら乾物は僅かな量だが、お値段はこれだけでも数十万円と、すこぶる高価な食材である。  下の『フロリダ産の極上フカヒレ姿煮』(四川料理 桃花源)は、今では入手困難であり、そのフカヒレに餡掛けが絡まると、筆舌に尽くし難い味わいとなる。とろみが凄く濃厚で、このフカヒレを食べてタバコでも咥えようものなら、唇にタバコのフィルターがくっ付き、取れなくなってしまう。  上は、高級なヨシキリザメのフカヒレ姿煮とウバザメの胸肉のコラー

『パスタ三昧』・・・色、形状、質感、食感、風味がそれぞれに異なる、パスタの奥深さ。

 以下は、ダイニングキッチン九曜杏(熊本ホテルキャする)へ、筆者お気に入りパスタを持ち込んだり、料理長のオススメだったり、極一部の写真ではあるが、この数年間でも、軽く百数十食は食したのだろうと。  本場イタリアのパスタは五百種類以上あり、そのパスタと調理法に相性の良いオリーブオイルやチーズを選定するとなれば、気が遠くなる。  本場のパスタは、ブロンズを通して作られたものが多く、パスタの表面をじっくり見るのが、面白い。実は、その極めて小さな傷が『ミソ』となるのだ。  同レ

この一ヶ月間のアクセス状況・・・ベスト5

 最近、少しでも時間があれば、『note』に記事なり、コラムなりを書き綴るようにしていました。『note』スタート僅か七ヶ月の若輩者ではありますが、お陰様で、日々立ち寄って頂く方々が増え、アクセス数も1ヶ月間で7000件を超えました。  ここに、心より感謝申し上げたいと思います。  本業はICTであります。現在『西田親生のICTプロ並みZOOMセミナー』を展開する中で、力を注いでいるのは『Humanware』となります。『企業は人なり』というように、マンパワーアップに目を

想い出の『善家繁の世界』・・・四川料理 桃花源(熊本ホテルキャッスル)個室にて

 今回のメインは、どれもこれもメインのようだが、『手長海老』が珍しく、『フカヒレの牡蠣ソース煮込み』と『帆立貝柱の香り辛しソース』のインパクトは強かった。  『前菜彩々』のミニミニ中華鍋がお気に入りで、高級中国料理の個室での堅苦しい会食であっても、これを見れば誰しも緊張がほぐれるに違いない。とても、可愛い器である。(持ち帰り厳禁)  同氏の頭の中は、全ての食材の『シミュレーション・データベース』があり、その食材を最高の状態にて楽しめる料理を創り出してくれる。  特筆すべ

『冬虫夏草』と『野鳩』のスープ・・・善家繁が織り成す中国料理の世界。

 或る日、東京より可成のグルメ通が熊本にやってくると言う。そこで、「四川料理 桃花源の個室にて会食をしたいが、全体メニューのコーディネートを願えないか?」と打診があった。  四川料理 桃花源(熊本ホテルキャッスル)では、国内最後と言われる『満漢全席』を主催した筆者なので、ドン♪とお任せあれである。しかし、要人ともなれば、意表を突くようなものを模索し、同ホテルと入念な打ち合わせが必要となる。  今回は、その要人の方との会食メニューの中でサーブされた、善家繁作(前熊本ホテルキ

『民度』について・・・

 下図は、3年前に熊本ホテルキャッスル(創業60年余の歴史ある熊本県内屈指のシティホテル)より依頼を受けて、中間管理職及びスタッフ『ホテリエ研修会』(Facebook非公開グループのデイリー勉強会/六ヶ月間)のために作成した資料の一つ、『民度』である。  先般、書き綴った『できる人になる為の二十則とは!?』と連動すれば分かりやすいかも知れない。  そもそも『民度』とは、『国民又は或る地域に住む人々の生活水準や文化水準の程度』を指す。  現在の上皇様が天皇ご退位の時に、『

肉肉しい『赤牛ハンバーグ』に舌鼓・・・本日は、和風を食す。

 猛暑の上に、コロナ感染拡大が連日続く。これじゃ、取材どころの騒ぎではないが、本日も、避暑を兼ねてダイニングキッチン九曜杏に立ち寄った。  同ホテルのポイントが貯まったと言うので、喜んで肉肉しい『赤牛ハンバーグ』をオーダーすることにした。何となく得した気分である。  厨房は、若手の調理人が数人いるようだ。出来上がりを待っていると、マンマルコンガリと焼かれ、肉汁が溢れ出るほどの上出来。  ポン酢とニンニク醤油二種と大根おろし、ワサビを準備してもらった。食べ方は様々だが、筆