師走日記

イヤイヤ期の厄介なことよ!

娘の場合は最近とにかく自主性の伸びがすさまじい。何気なく手を貸そうものなら「娘ちゃんがやりたかったのに~!!!!!」と怒り狂う。
そして、かなりの率で一人ではできない。

この前も階段を降りるときに手をつながず自分で降りたいと騒ぎ(「じぶんでやる!」)、かつ、私が先に降りることを拒んだため(「おかあさん、先いかないよ!」)、後ろからハラハラしながら見守っていたら、足を滑らせて転落していった。
ごろごろ回転しながら落ちていく娘を追いかけたものの追いつかず、12段落ち切ったところでわんわん泣く娘を抱き上げ、どこか怪我はしてないか確認しようとしたのだが、

「おりる!! じぶんでやりたいー!!」

と大暴れ。どうやら脱げた長靴を私が拾い上げたことに腹を立てたらしく。
「怪我してないか見せて!」と制止する私の腕から強引に抜け出し、長靴を持って踊り場の隅でギャンギャン泣きながら…というか、威嚇するように何やら叫びながら、

「おかあさん! こっちこないよ!!」

と喚き散らしていた。

幸い無傷(信じられない!)だったので、笑い話であるが、のり巻きみたいに落ちていく娘を追いながら、もう年末年始は病院で過ごすことになると覚悟した。
あの時先に降りていたらなあ…とか後悔したのだけど、いやいや、娘のことだから、私が先に降りていたら激怒して暴れて転落し、二人で大怪我してたかもしれないしな、とも思う。
本当に無傷(いや本当に信じられない!)でよかった。

なお、娘はそのあともモリモリと自分で歩いて保育園に行った。

イヤイヤ期、本当に疲れる。肝が冷えっぱなしで凍傷になりそう。

一方、楽しいこともありまして。

登園時に霜のついた枯葉を拾って、ふたりで「つめたいねー」と触ったり、ふたりで息を吐いて「白いねー」と言ってみたり。
何気ないことだけど、娘にとっては初めてのことだったりするので、初体験の場に居合わせることができる嬉しさたるや。まさにプライスレス。

成長が目に見える瞬間も楽しい。

数の概念が芽生えてきたらしく、コートのポケットに手を入れながら「ポケットあるの~。」「あ! みて! ふたつもあるよ~」等。
今のところ、「ないねー(0)」「ある(1)」「ふたつ(2)」はわかる様子。それ以降は「たくさん」になる。
人間が、人間になっていく様を間近で見ていられるのもプライスレスな体験だ。

だがしかし、この手の幸せと、イヤイヤ期のしんどさの振れ幅がすごすぎて、これがまた育児のストレスなんだろうなーと思う。
超大変とすごく幸せが、不規則にいったりきたりするので、精神状態が安定しないのですね。

夫の誕生日があったので、リッチな鉄板焼きを食べに行った。

フォアグラ、トリュフ、尾崎牛! 恥ずかしくなるような高級食材のオンパレードだが、とても品のある味の料理が出てきて、食に関してはまるで素人の私も、おお、美味しゅうございますね…と恭しく皿に頭を下げたくなった。
料理の味がわからなくなっては困ると酒は控えめにするつもりが、日本酒が進んでしまい、いい感じに酔ってしまったのだが、それでも美味しかった。

夫はついに不惑に突入である。学生時代からの付き合いが、気づけば不惑!
まさか結婚するとも、子をもうけるとも思ってなかったから、人生は何があるかわからない。
だが、間違いなく言えるのは、夫との結婚が、私の人生最高の選択だったということだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?