東京下町おうちご飯#9 胡麻の醤油ふりかけ

間違えて 洗い胡麻を買ってしまった。
使用分を 小さいフライパンで 中火で煎る。火に近づけたり離したりサラサラと揺すりながら。プチっと 一粒の胡麻が跳ねる。 もうそろそろ 良い頃合いか。なかなか、朝の台所で 優雅な時間だと思う。

小さいすり鉢と 小さいすりこぎを持っている。
これで 煎りたての胡麻を擂る。
ゴリゴリと音を立てて胡麻の香りが広がる。

擂った胡麻に 醤油を回し入れて スプーンで混ぜれば 胡麻の醤油ふりかけ。ご飯にかけて食べると美味しい。

なんてことはない 胡麻和えの和え衣だけを 食べているだけなのだけど この素朴な味が子供ウケが良い。
小さいすり鉢はそのまま丁度良い器になるし 子供の朝のごはんのお供に 手早に作れる。

鰹の削り節にお醤油をかけただけの おかかも 時間のない朝の便利なふりかけだ。

鰹節はその都度 使いたい分だけ 削り器で削っている。袋で売っている削り節より その方が 美味しいと思っている。鰹節はラップに包んで冷蔵庫の野菜室に鎮座している。こうすると毎回削りやすい。

醤油を混ぜただけ というような チープな物が 途端に 少し、贅沢なものになるし やはり 擂りたて、削りたては 本当に美味しい。

普段から 一手間でも二手間でも減らしたいと思っているけれど これらの手間は 美味しさに直結する。胡麻をすっている時の香り、鰹節をシュッシュッとする時の手の力加減。工程や手間を知っている事も “味”になるんだなぁと思いながら。

#料理 #エッセイ #胡麻 #おかか #ふりかけ


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