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触れなくなっていること

研修医時代からのお付き合いなので、
かれこれ14〜15年になる医師のお客様。
コロナ感染者の受け入れをしている病院に、
勤務されていたこともあって、
「迷惑をかけるといけないから」と、
1年半のも間「ずっと我慢してたんです」ということでした。
セラピストとしては嬉しい話ですね。

コロナ禍になって、
ますます人に触れることがなくなっていることが心配とお話しすると、
「昔は、足の間に患者さんの足を挟んで診察していた」
ということや、
「お腹が痛いなんて、ほぼ精神的なものだから、
触れてあげることで、患者さんが安心して治ることも多いし、
病気が早く治癒することも多い。
でも、電子カルテになって、
医師が患者さんに触れることがなくなっているんですよね。」
「その上、看護師までも患者さんに触れなくなってるんですよね」
「手を見るって書いて、看護なのに・・・」
とため息と共に、言葉がポロリ。

私は2〜3ヶ月に一度、
母の通院の付き添いで診察を受けるのですが、
確かに、
医師はパソコンの画面を見ながら質問して、
話を聞きながらパソコンを入力している時間がほとんど。
もともと短い診察時間なのに、
目を見て話す時間はあるのかないのかという感じで、
寂しさを感じることがあります。
付き添いの私でさえ、そう感じるのだから、
不安を抱えている患者さんはどうなんでしょうね?

このことは、家庭の中でもあると思います。

あれもこれもしないといけない
特に共働きのママは、家に帰ってほっこりする暇もないです。
子供はママのいない間、
お預けされてる犬のように我慢して待っています。
やっとママと会えたと思っても、
ママの意識は自分とは違うところにあると感じて、
きっと寂しい思いをしているはず。

私もそうだったな〜
と思い出しつつ、
私もそれを息子にしていたな〜
と胸が痛くなりました。

子供が大きくなるとともに会話がない
と悩みを抱えるママが多いですが、
そういった小さな積み重ねが、
子供との会話をなくすことに繋がっていると思います。

気づいたときから、
やり直すということができるのが人間の素晴らしさ。

ちょっと時間はかかっても、
必ず良い方向に変えることができます。

子供の身体に触れること
それは身体だけじゃなくて、
子供の心に触れていることになります。

子供はママに
ママは子供に
触れることで自分の存在価値を実感できるものだから。

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