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ソボフルアメ[詩]


足りないものを知り
足りなかったと気がつく

知らなければ事もなく
足りていたかのように暮した

雫が染みるように波紋を描くから
ここが何処かまた見失う

そぼ降る雨には
衷心委ねるしかなくて

身体の中で起きていることと
表皮を撫でて流れる時が乖離して行く

もしもこの濁流の笹舟がそこへ辿り着いたなら


きっと泣いてしまう








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