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若杉朋哉句集 『朋哉句抄』

若杉さんが俳句を作り始めた2012年から2021年までの10年間に作った句の中より、特に愛着のある373句を収めたもの。

わたしは俳句作りに煮詰まったときに若杉さんの句集を読むことが多いので、このポケットサイズの句集がとてもありがたいです。

とくに好きな句。

楽しみな冬日の差して来たりけり
春の風邪やさしくされて困りけり
落ちてゐるものを椿とおもふなり
しやぼん玉はじめ一番大きくて
ひらくまでのぼつてゆける花火かな
らあめんに押し寄せてくる夜霧かな
次の間も次の間もかう寒くては
折れてゐるところもつとも枯れてゐる
格好よく手に持つてゐる夏帽子
汗拭いてゐるところより汗出づる
寝そべつてゐるぶん高し秋の空
セーターの首よりポンと笑顔かな

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