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【2020】俳句の日めくりカレンダーのすきな10句

今年は宇多喜代子先生監修の俳句の日めくりカレンダーで日めくり生活をしていました。めくり忘れはしょっちゅうでしたが、「お、こんな句が!」と思うことも多く、おおいに楽しませていただきました。

2020年の366句(うるう年なので1句多い)から、個人的に好きな10句を。


一人づつきて千人の受験生  今瀬剛一(2月10日)

大学の前期試験。大きな総合大学か。1→1000の飛躍が気持ちいい。

バレンタインデーと頭の片隅に  本井英(2月14日)

関係ないけど、頭の片隅に。

春山に斧の動悸を持つてゆく  高岡修(3月6日)

事件的なものかと思ってしまった。リアル。

ミス卑弥呼準ミス卑弥呼桜咲く  茨木和生(4月3日)

見た瞬間ツボにはまって爆笑。今年の日めくりのなかで一番好き。

濡れて重たき昭和の傘よ昭和の日  正木ゆう子(4月29日)

昭和とはいい意味でも悪い意味でも重たい時代だったという総括にも思える。

さまよへる湖に似てビヤホール  櫂未知子(7月13日)

ビヤホールは広すぎて天井が高すぎて不安になる。

犬猫の高き体温原爆忌  寺井谷子(8月6日)

犬猫という大雑把な言い方が新鮮。

女声合唱金木犀の息を吐く  秋尾敏(10月9日)

女声合唱団への畏敬の念を感じる。

渋柿よ徹底的に渋くなれ  山﨑十生(11月5日)

松岡修造的な熱量に笑ってしまう私がいる。

いつも呑む薬に足して風邪薬  仁平勝(11月30日)

薬の句として秀逸オブ秀逸。


日めくりの句に触発されて、季語を使ったり句を作ることもありました。一年間ありがとうございました。


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