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どうしようもなく編み物したくなるこの本をみんな読んでくれ

ずっと気になっていたマンガ『ニッターズハイ!』をついに読んだ。読みたくて読みたくて、気が付いたら全巻Kindleでポチっとしていた。今刊行されているのが4巻までなのが救いだった。3000円以内で買えます。

あらすじ

傷心の男子高校生とワケあり王子による、感動のクラフトライフストーリー

中学時代は全国も目指せる優秀な陸上選手だったものの、怪我により競技から遠ざかってしまった浜仲健斗。
失意のまま高校に入学してすぐ、健斗は手芸部へと勧誘されるが、「男が手芸なんて変だし」と心にもないことを言ってしまう。
ところがその場に偶然居合わせた「編み物王子」と噂される男子生徒との出会いが、健斗の高校生活を大きく変えることに――。

糸を編んで友情をはぐくむ、感涙必至のクラフトライフストーリー。

出典:Amazon

私の母親は、このマンガに出てきてもいいくらいの編み物フリークで、秋冬は毛糸、春夏はレース、という具合で年がら年中何かを編んでいたので、私も自然に編み物を始めた。

たしか小学校3年くらいの時に、かぎ針を買ってもらって編み始めたんだけど、なぜか初心者のくせに帽子を編もうと試みて失敗・・・。輪に編むのが難しすぎて、編んではほどいて、編んではほどいてしたっけなぁ。

初めて買ってもらったかぎ針(7号)

もう号数が書いてあるところがかなり薄くなっている。私的にはかぎ針編みの方が初心者にはやりやすいと思っているんだけど、この本の主人公である健斗は、棒針編みからスタートする。(尊敬)
最初は苦労してガタガタのものが編み上がるが、日に日に上達して、どんどんハマっていく。その気持ちが手に取るようにわかる。きっと編み物したことある人なら絶対に共感できるはず。(でも健斗は上達スピード早いと思う)

最初なんて「作り目」というものから意味わからなくて編めない。見本の絵を見てもさっぱりわからないし、編み図見てもちんぷんかんぷん。
でも少しずつ上達して、できることが増えていって、気が付いたらもう"ニッターズハイ"状態になってしまう。わかる!!またその時の健斗の顔が最高に良い!!!楽しそうに、いい顔しながらやっている。

この本に出てくるすべての人がいい人過ぎて、名言だらけで、あ~編み物したい!!ってなる。マンガで登場したアイテムの編み図が巻末についてるのも最高すぎて、早速毛糸を買ってきてしまったほどである。

これは編み物人口が増えるに違いない!しかも、正しい心得みたいなものも教えてくれるのでありがたい。

マンガの中で、編み物王子の類が「編み始める前にゲージをとるぞ」と健斗にいうシーンがある。
ゲージというのは、作品を編む前に15cm四方くらいのサイズで試し編みして、10cm×10cmの正方形の中に編み目がいくつあるか確認する作業のことなんだけど。
編み図に指定されているゲージと同じくらいか確認して、想定通りの大きさで編むために必要な作業ではあるんだけど、私はこの作業があまり好きではない。だって早く作品を編みたいし、めんどくさい。

健斗も「始める前にそんなに編むの?」と私と同じマインドなんだけど、「完成させたのに着られないほうが嫌だろ?」と類に言われ、健斗も私もぐうの音も出なかった。手袋編んでみたけどでかすぎる・・・グローブ?、このニット帽子供用かよピチピチすぎる・・・解くしかない・・・というのを何度経験したことか。

さらに類は、「練習にもなるからゲージとるの好きだ」と言った。たしかにメリヤス編み、ゴム編み、模様編みとか、編む練習になるよな~と思い早速手袋を編む前のゲージを取り始めた。(私はとにかく影響されやすい人間なのだ)

そして、大同先生の言葉も良かった。

不器用はいいことだ
できなかったことが、できるようになる喜びは格別だ
それを人よりたくさん味わえる

出典:ニッターズハイ1巻

なんで上手くできないんだろう、と思った時にはこの言葉を思い出すと心に刻んだ!!

編み物の話ではあるけど、編み物だけじゃなくて手芸を愛する人、ものづくりに携わる人にはたまらない話だと思う。

主人公の健斗と類は、主に棒針で編み物をしているけど、手芸部の部長はコスプレ好きで、服を作るのがめちゃくちゃ上手い。その他にも先輩の蓮さんは刺繍とかお菓子作りとかしてるし、顧問の先生はあみぐるみ作りのプロ(?)だし。

天才は努力する者に勝てず、努力する者は楽しむ者に勝てない。

この言葉を思い出した。
楽しんでやってる人には誰も勝てないんだ。

編み物はもちろん、私が韓国語勉強したり、世界遺産とかアロマの勉強してると絶対「なんでそんな色々頑張ってるの?」とか「なんのためにやってるの?」とか聞かれることがあるんだけど、別に楽しいから、好きだからやってるだけなんだよな。

彼らもそう。男が手芸なんか~とか言われて、モヤモヤしちゃうシーンもあるけど、結局は好きで、楽しくてやってる。その表情が最高で心が洗われる。編み物やったことない方も、ぜひ読んでほしい。

ちなみに、私は読んでてすぐに「おや・・・?」ってなったんだけど、主人公の名前が「ハマナカ」と「クロバー」という手芸用品のメーカーの名前になってるのも面白い!

海外では電車の中だったり、カフェや公園で編み物している人が結構いるけど、日本ではあんまり見かけない。マンガの中でも、カフェで「モバ編み(隙間時間に編み物をすることをモバイル編みというらしい)」に挑戦するシーンがあったので、私もやってみようかな。

さきほど毛糸を買ってきたので、早速このマンガに出てきた「ねこのマナちゃんのティーコージー」を早速編んでみることにする。

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