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遊具が無くても遊べるよと、山城でさけぶ

市の家庭教育委員として、5年くらい活動しています。メンバーは、小学校教員OBや保育園の元園長先生、同じく子育てをしているお母さんと、年齢も得意なこともさまざまです。

その活動の中で、年に一度、自然と触れ合うイベントをしています。これまでイベントをさせてもらっていた山の遊び場には、ブランコやターザンロープにキャリーがついた乗り物など、地元の人が木や竹を使って手づくりされた遊具がたくさんあって、すごく人気だったんです。リピーターさんもたくさんいて。

でも、この山の遊び場の管理が難しくなっていて、安全性が十分に確保できないことから、今回は他の場所を探す必要がありました。そこで、案として上がってきたのが地元(宇和)にある黒瀬城という城跡です。城跡なので特に何か特徴的な人工物があるわけではない場所ですが、見晴らしがよく、凸凹の地形がおもしろくて、広葉樹もたくさんあって、木登りをするのもよし、秋にはどんぐりを拾ったり、紅葉した落ち葉で遊んだりできる、個人的にはイチオシ場所なのです。(標高350mまで登る必要があるけど)

場所決めの会議の時には、元園長先生の委員さんも、「年中さんの親子遠足で登ったけど、年中さんでも登れたし、山頂でネイチャーゲームをしたり、木登りをしたりして楽しんでもらえたよ」と話してくださって、黒瀬城もいいねえという話になりました。

一方で、市の職員さんは、遊具が何もないところで遊べるのか?っていうことを結構不安に思われてて。

何もないところでも遊べるよ!ということを具体的にイメージできる人と、具体的にイメージができない人の間には、少し(いや、そこそこ?)距離があったんです。それでも結局、黒瀬城で自然と触れ合うイベントをやろう!ということになったのでした。

本当に何もない?

遊具が無いと遊べないという考えは、公園が欲しいという意見と地続きだなあとしばしば思います。市のアンケートでも、市内には遊べる公園が少ないから公園を作ってほしいという意見が以前からありました。確かにうちの子たちも公園は好きだし、今ある数少ない公園も老朽化してしまった遊具がどんどん撤去されていて物足りない・・・。

だけど、特に遊具も無いような場所で遊べると最強ですよね。田舎なので、一歩外に出れば何かしらの植物は生えてるし、虫もいる。水路には魚もいるし、季節ごとに景色は変わる。公園も楽しいけど、遊具がない場所でもこんな風に遊べるよというイベントをすることは(しかも親子参加の)、個人的には結構チャレンジングだなあ、参加者は集まるのだろうか?と思っていたんです。

が、結局11家族くらい申し込んでくれました!小学生から、下は7ヵ月の赤ちゃんまで・・・!

当日は、自然の中に人工物を隠して探すネイチャーゲームをしたり、ハンモックやブランコができる場所を作ったりして、参加者のみなさんにも楽しんでもらえました。

絵本や図鑑コーナーも、自分が描いた目玉を木に貼り付けて楽しむ遊びも大人気でした。7ヶ月や1歳になりたての赤ちゃんが遊んでいる様子も、それを近くでのんびり見守っているお母さんの様子もすごくよかったなあ。

普段、自然の中で遊び慣れていない人にとっては、山登りもあって少しハードルが高かったかもしれないので、アンケートを見ながら委員の皆さんと振り返りができればいいなあと思います。

そして、家庭教育委員(主催者)の中でも考え方が違ったけど、正直に意見を話し合った結果、それでもやってみようということになって、実際に今回のイベントを実施できたっていうプロセスがすごく良かったなあと感じています。人とのコミュニケーションって、こうした小さなことの積み重ねですね。

現場からは以上です!

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