見出し画像

地域おこし協力隊として大川村に移住したらパワハラとセクハラを受けた話。《セクハラ編》

今回は私が受けたセクハラ被害について詳しく記録したいと思います。

加害者は村で自宅の庭を開放して毎年イベントを開催しているご夫婦の旦那さんです。(奥さんが村出身者の地元の人で、旦那さんは移住者)
初めて村に行ったときに役場の人に案内され紹介してもらいました。自分たちで庭を整備しクラウドファンディングで小屋も建て、地域おこしに10年以上奮闘してきたことを知り、最初は尊敬していました。

私が村長から入るよう指定された住宅がその家の前を通らないとたどり着けない場所で外出するときは毎回通っていました。
最初はいろいろ相談して村のことを教えてもらって信頼していたのですが、連絡先を教えると旦那さんからしょっちゅうメールが来るようになり電話もかかってくるようになってきました。ご近所なので関係を悪くしないようこまめに対応していましたが、ある日通勤でその家の前を通ると運転中なのに電話がかかってきて「今、ウチの前とおったやろ」と言われました。
用事や仕事に関する伝言かと思ったらそれを言うためだけにかけてきたようでした。その時から旦那さんに違和感というか気持ち悪さを感じ始めました。

その後もたびたび電話がかかってきて休みの時に「デートしよ」としつこく何度も誘われたり、業務として草刈りや農作業の手伝いに行くとだんだん手を握ってくるようになりました。気色悪かったですが、もめるわけにもいかないので笑って流していました。「お世話になっているから」と我慢してストレスが降り積もっていきました。そうすると相手はどんどん増長してきて、私が空き家の片づけをしているところに(飲酒運転して)一人で押しかけてきていきなり抱きついてキスされそうになったりしました。
もちろん怒ったり「やめてください」と言って離れたりしていましたが、周りに人がいない時を狙って触ってくるので悪質さを感じていました。

そして、集落で春と秋に道路沿いの草刈りが行事としてあるのですが、雨の降る中、草刈り作業が終わり集落の人たちと談笑して別れた後、旦那さんだけ残っており日常会話していたらいきなり肩をつかんで引き寄せられ、もう片方の手で私のわき腹を高速で何度も揉んできました。
あまりに突然のことで一瞬何が起こったのか理解できませんでしたが、怖気が走り「触るな」と言い身をよじって逃げると次の瞬間、信じられない言葉を浴びせられました。

「そういう気を起こさせるお前が悪い」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・性犯罪者って「自分に犯罪行為を起こさせる相手や環境(まわり)が悪い」っていう思考なんですね。(絶句)
ちなみにその時の私の服装は草刈り後ですからトレーナーとジーパンです。どうしようもありません。その時はっきり確信しました。「この人は異常者だ」と。

奥さんに相談をしたかったですが、こちらからメッセージや電話を入れても無視されることが何度かあり嫌われているのを感じました。奥さんから見たら私が旦那さんに取り入ってるように見えていたのかと考えると深く傷付きました。
いろいろ気にかけてくれるのも、仕事を教えてくれたのも、私のことを自分の子供のように思ってくれている部分があるのかと思っていましたが、下心ありきだったことが分かりました。

それでも我慢していたのは、尊敬している部分もあったからです。お茶を栽培して販売したり、イベントや食事会でいろんなジャンルの人たちと交流していたり、村で生きていくために試行錯誤してきた経験者として学ぶことはたくさんありました。しかし、その信頼を徹底的に破壊される出来事がありました。

私が帰省中、山道を走っている時にゲリラ豪雨に合い、雨でタイヤがスリップし法面に激突する事故に遭った時のことです。
救助が来るまで待っている間にしばらく村に戻れなくなったことを伝えるために旦那さんに連絡して状況を説明すると、ありえない答えが返ってきました。

「おっぱい触っときゃよかった…」


私がもう村に戻ってこないと思って「いなくなるんだったらその前に触っときゃよかった」と本音が漏れたのでしょう。この瞬間、地域おこし協力隊として何も期待されておらず、ただ性的搾取の対象としてしか見られていなかったことに気づきました。
あまりの人権侵害発言に怒りを通り越して絶望しました。
さっき死にかけたばかりの人間に対して言っていい言葉ではありません。
(何もない状態でも冗談でも言ってはいけません)
こんな人に頼っていた自分が情けなくなりました。

それでも私は協力隊をやめませんでした。村で地域の人たちの交流イベントを自力でやるつもりだったからです。役場からの予算もなく自腹で準備していたので途中でやめたくはなかったのです。
休日を全部使ってイベントの準備や宣伝に追われていました。ただ事故による運転への恐怖と廃車費用で巨額の赤字を抱え生活費もままならない状態でした。疲労困憊の中、しつこく旦那さんからの連絡は続いており、ある日、市内まで買い物に連れて行ってくれるというのでうっかり同行してしまいました。
すると帰りに車内でずっと手を握られ、振りほどきたいのを必死で我慢しているところを突然手をひっぱられ手の甲にキスされた上に

噛まれました。


思い返すだけで吐き気がこみ上げてくるトラウマになりました。
(ちなみに最初に車に乗った時には太ももを触られました)
これには堪忍袋の緒が切れました。
声を荒げて怒りました。しかし相手はニヤニヤしながら笑っているだけでした。「もう無理だ…」と思いました。
それから、電話がかかってきても取らないようにし、夫婦宅での食事会にも参加しないようにしました。

なるべく距離をとるようにしたくとも、夫婦の家の前を通らなければ職場にも買い物にも行けない場所に住まわされているので、しょっちゅう車ですれ違います。避けていることを察しているはずなのに、それでも旦那さんからしつこく連絡がくることに耐え切れなくなりとうとう役場に相談しました。

上司の方に被害を話すと村長が直接本人に話す経緯になったと伝えられたのですが、村長が相手にどう話したのかは教えてもらっていませんでした。
そこでこちらから聞いてみると上司からの又聞きですが、村長は「あんた前にも同じようなことしとるんやけん」と注意したそうです。

それを聞いた瞬間、私は「やっぱりか」と思いました。

そして、

「二度とこんな被害者を出してはいけない」と決心しました。



私が恥も外聞も投げ打ってこの被害を書くことにしたのは、次の犠牲者を出さない為です。私の前にも協力隊の女性にセクハラ事件を起こしていたことを知り、この性犯罪者にこれ以上罪を犯させないようにするには事実を他の人たちに伝えるしかないと思ったからです。
私はモテるタイプではないので性被害に対する意識が薄かった部分がありましたが、今回の経験で相手が70代の老人であろうと性異常者には近づいてはいけないということを学びました。
そして、今後移住を考えている女性の方に伝えたいことをまとめておきます。(もちろん、男性の方でも性被害にあう可能性はあります)

  • 女性ひとりでの移住はおすすめしない

  • 自分の個人的な連絡先を安易に教えない

  • 少しでも身体接触された場合は相手と関わらないようにする


最後に、地域に溶け込もうとしている移住者にとって地元の人ともめるような状況は何としても避けたいと思います。私もそれで苦しみました。
ですが、セクハラは性犯罪でありとてつもない人権侵害です。
’’お世話になっているから’’、’’関係を悪くしたくないから’’と我慢しても自分自身は傷つきますし、周りはSOSを出さないと気付いてくれません。
恩があることと犯罪行為は全く別の問題です。
どうか、これ以上被害を受けたまま沈黙する人が増えないように地域が変わってくれることを願います。
セクハラ事件を繰り返す人物の近くに女性移住者を住まわせたり、村おこしのシンボルとして村の広報に起用するなどコンプライアンスの欠落した状態は早急に改善して頂きたいです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

#移住 #地域おこし協力隊 #セクハラ #やばい #大川村さくらまつり #川上 #さくら祭り #人権侵害  #ひどい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?