歴史が渦を巻く「かりんとう」作りを見学してきた話|ふるさと納税#5
こんにちは!宮古市地域おこし協力隊の笹原です!
今回も、宮古市にふるさと納税をした際に選んでいただける、返礼品の生産者さんを取材した記事を投稿していきます。
第5回目の今回は「宮古のかりんとう」と言ったらコレ!特徴的な渦巻き模様でお馴染みの「田老かりんとう」を作り続ける田中菓子舗さんにお邪魔しました。
宮古市内、どこのスーパーを訪れても売られている田老かりんとう。
1日に500袋しか作ることのできない田老かりんとうの仕込みは、朝8時から始まります。
震災2年後に再建を果たした工場に伺い、笑顔が素敵な代表の田中和七さんに対応していただきました!
僕たちが到着した朝8時には、工場はすでに稼働していて、かりんとうの生地を作る工程の真っ最中でした。
田中菓子舗のかりんとうの特徴といえば、やはりその見た目。白と黒の2色の渦巻き模様が特徴です。小麦粉からできる白い生地と、それに黒糖蜜を混ぜて作る黒い生地をそれぞれ練り上げた後に成形し、職人さんの手によって、いつもの渦巻き模様になっていきます。
2種類の生地を丁寧にのし棒で伸ばしていきます。
2種類の生地を重ね合わせた後にぐるぐるっと巻き上げれば、お馴染みのあの形に。
巻いた生地を2mm程の厚さに切り分けていきます。精密な職人技を見せていただきました。1日に限定500袋しか作ることができないことも頷けます。
薄く切り分けられた渦巻き模様の生地を、今度は油で揚げていきます。
熱された米胚芽油の香りが工房の中に立ち込めてきます。
揚げた後、荒熱の取れたかりんとうに、熱された黒糖蜜が絡められます。
かりんとうは一度、乾燥機に入れられます。
溶けている黒糖蜜をかりんとうに定着させます。
黒蜜がしっかり定着したかりんとうは、今度はオーブンへと入れられます。
田中菓子舗さんのかりんとうといえば、特徴的な香ばしさ。オーブンで水分を飛ばしながら炭火で焼いたような香ばしさを出します。
こうして職人さんが手間暇かけて手作りしたかりんとうはパッケージされて皆さんの元に届きます。
創業から九十余年。続いてきたお菓子作りの火は東日本大震災の津波による流出で一度途絶えそうになりました。しかし瓦礫の中から、かりんとうを切る道具「トンネル」が発見され、かりんとう復活の大きな足がかりとなりました。
震災後、困難な道のりの中に射す、一筋の光に導かれて、歩んできた田中菓子舗さんのお菓子作り。宮古市民なら誰もが知る味。ふるさとを遠く離れた人が食べても懐かしさを感じる素朴な味わい。
かりんとうの渦巻き模様には、今日もぐるぐると歴史籠った深い黒糖の甘みが感じられます。
宮古が誇る絶品のかりんとうをぜひふるさと納税の返礼品に選んでみてはいかがでしょうか?
◯【田中菓子舗】防浪堤(エンガディーナ)・たろうのまち(フロランタン)セット
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