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わたしの原点

小さいころ、卵焼きを教えてもらったことがきっかけで私は食、特に料理に興味を持ちました。


一人でお留守番が多かった幼少期。

お腹がすいたな~、お母さん喜んでくれるかな~、褒めてくれるかな~と思いながら卵焼きをよく作っていたことを覚えています。
卵焼きの作り方を教えてもらったきっかけや経緯は全く覚えていないのです、とにかく卵焼きをよく焼いていたことだけは覚えています。

わたしの作る卵焼きは卵とお塩だけのシンプルなもの。

母から教えてもらったシンプル卵焼き。いまだに甘い卵焼きは苦手です。

卵焼きだけでなくクッキーづくりやケーキ作りもするように…。
特にクッキーづくりは大好きでした。
なんでクッキーづくりが好きだったのか、、、これを書きながら考えてみました。

母と一緒に楽しく過ごせるから。

そんな理由だったかもしれません。

小学校高学年、中学生になるとさらに料理に興味を持ち、卵焼きやお菓子作りではなく夕食を作るようにもなりました。
作ることも楽しいけど、それを「すごーい!おいしいー!」とほめてくれる母の存在が嬉しくて作っていたのかもしれませんね。

そして、食の道に進む大きなきっかけとなったのは高校生のときに作ったチョコレートケーキが大きく関係しています。

高校3年生の12月だったかな?
祖父母の家へチョコレートケーキを作って持っていきました。
祖父は口数も少なく、いつも私は緊張していました💦
ケーキを持って行っても祖父は大好きな競馬を見るのに別室に閉じこもりケーキを一緒に食べることができませんでした。
そのまま帰宅時間になったとき祖父がぽつり…

「ケーキ、美味しかったよ」

たった一言ですし、孫へのお世辞かもしれません。
それでも私にとってはすごく嬉しかった一言です。
手作りのものを食べてもらったことは何度もありましたが、後にも先にもこんなこと言われたことはありませんでした。

そこからずっと「食で人を笑顔にする」ことの楽しさがあります。
笑顔にするのは、作ったものを食べてもらうことはもちろん、誰かのために作っている人を笑顔にさせることも含まれています。

だから私は料理教室で講師をしていたときに「食べる楽しみ」と「作る楽しみ」「食べてもらえる楽しみ」そして「それを教える楽しみ」と出会うことができました。

これらに出会えたのは祖父のおかげでもあります。
正直祖父の言葉がきっかけで調理の専門学校などへ行ったわけではありません。
全く別分野のことを学びたく、そして職に就きたく大学へ行きました。
だけどその中でも食から離れることができず、結局食に関する仕事をし、転職しても食に関わることを担当させてもらい、今でも食に関係するお仕事をさせてもらっています。
そして、これからも食に関するおもしろいことを創っていく予定です。

こんなにも道を切り開いてくれた祖父には感謝です。
この感謝の言葉、照れくさくて祖父には言えていませんし、言えずに祖父は一昨年天国へ行ってしまいました。
この気持ち、恥ずかしくて祖母や親、親戚、友だちに言ったこともなかったな。。。

きっと天国からも見てくれていると信じて…
これからも食を通して一人でも多くの人を笑顔にしたいと思っています。


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