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5拍子Decoupageのトランペットソロを耳コピして演奏した

先日のライブでHank LevyのDecoupageのトランペットソロを耳コピして演奏しました!

この5/4拍子のソロですが、ポリリズム遊びの面白いところが凝縮されていて、演奏できるかドキドキしつつも、ものすごく面白かったです!!!
しかもハイノートを使わなくても聴き映えするソロになる…!

以前書いたこちらの記事の続編です。

“同じ作曲者Hank Levyの曲である『Decoupage』のトランペットソロをコピーできました。 このソロもカプリコーンや90℃と同じくヘイガンスさんが吹いたものでした。 このソロをコピーした時に「小節をまたいだリズム遊びがある」という概念を知り、リズム遊びのパターンを採譜できたのが、自信になりました。 ”

変拍子のソロを耳コピして演奏した より

このソロは初見ではかなり強烈な(惑わせる)ポリリズムなので、バンドが5拍子をぶれなく演奏できることもこのソロが成立するための必須条件でした。ありがたや…!🙏🏻


ここからは楽譜ありで詳しく解説していきます🙋🏻
(B♭管のトランペットで吹いているので、楽譜もin B♭です。)

耳コピしたソロはこちらです。

起こした譜面はこちら。

この前半(小節番号77)の3拍フレーズがカッコいいのです…

一番下が実際に吹いたソロ

このソロの面白いところは5拍子に3拍子のポリリズムを入れ込んでいるところです。しかもポリリズムの遊びは、最後に小節の頭にピッタリ返ってくるパターンが多いので、本来なら3拍フレーズを5回繰り返すところを、
2拍+3拍×4+1拍という変則パターンになっています。

2拍+3拍×4+1拍の変則パターンの図

さらに3拍子を6/8拍子でとります。
その上で4分音符を3連符に変えてより複雑に!
そして「同じフレーズを3回繰り返したら次に進む」という定石を破るのか?と思いきや、次の5拍子の装飾音符のような役割になり、しれっと5拍子に返ってくる…!

こんな複雑な遊びをしていたのか…先人は…!

おまけで、同じ音型の1つ目が表拍でスタートするかと思いきや、2つ目のファソファミが表拍になるのです…。レジェンドすごい…。

演奏する時の迷うポイント

「このソロ、理屈としては成り立つけど実際に演奏して楽しいの??BPM192だし早すぎて吹けないのでは???」と思ってリハで試したのですが、意外としっくり返ってくるのです。
いきなり3連符にすると分からなかったので、4分音符にデフォルメして徐々に3連符で装飾していきました。

複雑すぎて最初は信じられず「そんな複雑な遊びする??」と思い、1拍余りをなくして3拍×5の組み方も検証しましたが、しっくりこなかったです。

ちなみに演奏面では、前半のポリリズムはeven寄りで、それ以外はswingするといい感じに仕上がります。

計画としては上記のように準備をして、本番ではブレスする予定ではないところでブレスした結果、レイドバックしたり、音をのんだりしました。
こうやってjazzのニュアンスって生まれるのかな〜なんて思いました。
拍子に乗れてるとレイドしても返ってこれることも分かって面白かったです。

や〜面白かった!
変拍子ソロはリズムを取る難しさはありますが、ハイノートを使わなくても聴き映えするソロができるのでおすすめです。


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