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カレー好きなわけじゃない

 2年前の夏、コロナ罹患。
40度超えの熱は4日続き、1ヶ月間は自宅でほぼ寝たきりでした。
後遺症はかなり重く、立ち上がって家を出てまともに生きてるように見せるだけで精一杯で
家に着いた途端に倒れてしまう期間が長く続いていました。
 今思えばおかしいくらい「大丈夫に見せる事」に全力を賭していたけど、虚勢を張らずに弱音を吐いて人に頼れば良かったんだなと思います。
今に始まったことじゃないけれど、頑張り過ぎて狂って行ったんだよなあ。

 体力気力がなく食事が本当に面倒で、とにかく楽なものをとカレーばかり作ってました。


 でも油分のせいなのか市販のルウにすぐ疲れてしまい、
ちょっと調べてみたらスパイスカレーって簡単に作れるのだと分かり、
8月半ば〜12月半ばまで4ヶ月間、数回の外食をのぞいて毎日スパイスカレーを食べてました。
大げさでなく、毎日。
3〜4日に1回、鍋1杯分を作って消費してゆく日々。

S&Bの赤い缶のカレー粉、近所のスーパーでは小さいのしか売ってなくてすぐに使い切ってしまって、
買い物する体力もない日々なのにちまちまカレー粉を買いに行くのにもぐったりして、もうネットで業務用を買おう

2kgのカレー粉も怖いと感じなかった


でも保存してるうちに香りが飛ぶよなあと思ってたらAmazonでこちらを見つけて



これはまるでカレー作りにハマって行く人の流れ、、

と思いながら購入。
カレー粉がすぐになくなる心配も消えて
ただただ日々作業のように生姜ニンニクを刻んで玉ねぎを炒めトマトを入れて、、
他のものを食べたいとも思わず生活してました。
食べたら休む、とにかく体力の回復と温存が第一の日々。


こう書くとすごいカレー好きのようだけど
私は別にカレー好きではなく普段も選んで食べる事はあまりなく、あくまで普通。
カレーへの思いは平熱程度(私の平熱は35.2度)とにかく楽で野菜とお肉が一度に摂れればいい(普段魚派なのにコロナ後は無性にお肉を欲しました)って理由だけでしたが自分でも引く程飽きなかったんですよね。


4ヶ月間も同じ物を作って食べ続けるなんて経験は初めてで、
あれはなんだったんだ、もはや味とかどうでもよくてお肉のタンパク質とスパイスが当時の身体に合ってたのかなあ、、と不思議です。

 年末に至り、外食の機会が増える頃になってようやくカレーから離れ始めてそこから今まで1年半の間1度もカレーを作る事なく過ごしてきましたが、
先日スーパーでぶりのあらを購入した時にふと(魚のカレー作ってみようかな)と思いつき、まだ少し残ってたカレー粉を使って作ってみたらとても美味しくできて。

ごく適当に作ったわりにこの程度に美味しくなるのは2年前に4ヶ月作って食べ続けた経験の賜物だよな(賜物ってほどではないか)と思いながらおかわりしました。

もう自分で作ることは一生ないかもと思ったけどそんな事なかったな。
相変わらずカレーへの思いは平熱(35.2度)だけど。


 スパイス、香辛料、薬草、そういう物の力なのかもしれないな。

カルディのスパイスが大好き。
他にも数種類いつも冷蔵庫にあります。
お菓子に使うシナモンや八角をよく買ってたけど、カレー系なものまで取り揃えるようになるとは思わなかった。
平熱(35.2度)なのに。


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