見出し画像

子育てをしんどくさせる価値観|テレビ取材を受けました

こんにちは!いしいちほです。

私が代表をつとめる森のようちえん まめとっこ
先日、テレビの取材を受けました。
1~3歳の親子が集う、親子組さやまめの撮影です。

広島出身の若手俳優ゆうたろうさんと子どもたち

時期的に、親子組さやまめは冬休み中…。取材にまつわるやり取りも、タイトなスケジュールで行われました。正直なところ、取材を断ったほうが何かと不都合が少なかった。

それでも取材を受けることにした理由から、子育てを苦しくする価値感について考えたいと思います。

タイトな時間の中で取材を受けることにした理由

それはズバリ!
制作会社さんから、お母さんが仲間と自然に包まれてともに子育てをし、それによって育ち合う面に焦点を当てて取り上げたいと言っていただいたからです。

できるだけ子どもが小さいうちに。
もっというと、子どもを持つ前から森のようちえん的子育ち・親育ちの存在を知っておいてもらえたら、幸せな親子が増える。
だから、取材を受けることで扉を開きたかったのです。

私自身、「子どもには自分で育つ力があります。それを信じて待ち、見守る子育てをしてみませんか」と呼びかける一枚のチラシが、森のようちえん的子育ち・親育ちを知る扉になりました。

当時の私は生後5か月の第一子長男の子育てに右往左往していた新米母。
その私が、たった一枚のチラシのたった一言に出逢っただけで、子育てがラクに楽しくなったんです。森にまだ出かけてもいないのに!

子育てを苦しくする価値感

新米母だった私が、「子育てがラクに楽しくなった!」ということは。裏返すと、私は子育てがしんどく苦しかった、ということになります。

今になって振り返ると、私はこんな価値観を握りしめていました。

  • 親が子どもを「いい子」に育てる責任がある。

  • ちゃんとした」子育てをして、「ちゃんとした」子どもを育てなければ。

  • そのために親が頑張らなきゃ

  • ちゃんとした親にならなきゃ

  • 大事な子どもの子育て、失敗しちゃいけない

だから、雑誌や本で読んだとおりに頑張るけど、書いてある通りにならないと「自分がダメだから」「うちの子にちょっと問題があるのかもしれない」と不安になっていました。
子どもが泣けば「お母さん失格」と言われてる気になったりも。

これは私自身が経験してきたエピソード。だけど、これまでの約15年の森のようちえん歴の中で、同じようなことを話すお母さんに何人も出会ってきました。「子どもがかわいいと思えない」と明確に話すお母さんもいます。

無意識のうちに、こんな価値観に支配されている母たち。
「いいお母さん」になるため・周りから「お母さんとして合格」と思われるために、自分以外の誰かが決めた軸(正解と思い込んでいるもの)に振り回されて毎日頑張るのは、それはしんどいことです。

「いいお母さん」になれば、子どもも自分も家族も幸せになる。
自分が頑張れば、「いいお母さん」になれる。
家庭の中心は「いいお母さん」。
「理想的な子ども、母親、父親」というものがあって、頑張ればみんなそこに到達できる。

いつの間にか握りしめてきたこれらの価値観・思い込みが、自分自身を縛り、子どもを縛り、パートナーや家族を縛り、本来助け合う存在の友達・保育所や幼稚園・学校・地域を縛ります。
監視カメラなどありはしないのに、監視カメラを内在化して世界を見ているんですね。

そんな社会、生きにくいに決まっとるー!!
子育て息苦しいに決まっとるわーーーーい!!!!!

森のようちえんというパラレルワールド

子どもには自分で育つ力があります。それを信じて待ち、見守る子育てをしてみませんか」と呼びかけるチラシを手にした15年前の新米母の私。
この一言に触れたとき、「こんな子育てがあったのか!!」と衝撃を受けました。大げさに聞こえるかもしれないけど、新しい世界のドアに手をかけた感覚。パラレルワールドの存在を知ったような、世界の広さを知ったような。

パラレルワールドの入り口を見つけてしまったら、飛び込む以外の選択肢はありませんね。こちらの世界は重く苦しい。あちらの世界には光が見える。

実際には、それまで通りの世界に住みながら、新しいメガネをかけて生活するような感覚です。
「子どもの自分で育つ力」にフォーカスが当たると、子どもの何気ない行動が子ども自身を成長させる営みに見えてきました。

床に落ちているカリッカリに干からびたご飯粒を見つけて口に運ぶ子どもを見たときには「すごい!この子は自分で食べ物を見つけられるんだ!!」と感激しました。
乾物を入れている引き出しを開けて、乾物を取り出しては周りに放り投げていく姿を見たときには「自分で探索している!世界を広げてるんだ!!」と、こんな調子です。食べ物を手で触っていても、スプーンをわざと落とす姿を見ても、本棚の本を全部引っ張り出す姿を目撃しても、同様です。
今調べてみたら、本棚の本をひっくり返してる動画があった。あの頃の私、子どもの姿を肯定的に受け止めておもしろがっていたんだな。

「散らかされた」じゃなくて「探索してる!すごい!」と思えるようになった

森のようちえんというパラレルワールドが見えるメガネをかけると、それまでの私だったら絶対に「やめさせなければならない、悪い行為」と思っていたことがことごとく「子どもの成長を示唆するもの」に変わったんです。

見えないところで育っているものに目を向けること。
目に見えるものは一見マイナスに思えること、意味がなく無駄に思えることの裏側には、私の目には見えない何かがあるということ。

この世界をのぞいているうちに、森のようちえんが日常に入り込んでくるうちに、少しずつ自分を苦しめていた価値観を手放せてきたと思います。
子どものありのままの姿をただただかわいいと思いながら、欠点も凸凹もある自分も愛しいと思えるようになったのは、あのチラシを通して森のようちえんを知ったから。

テレビ放送のお知らせです!

かつての私が、「こんな子育てがあるんだ」と知っただけで子育てがラクに楽しくなったように、今回のテレビ放映がだれかの子育てを楽にしてくれる。それを期待して取材を受けた番組が、もうすぐ放送になります。



放送予定
1/18(水)20:54~20:57
TSS(テレビ新広島)「#応援したい世界がある

放送後、番組HP・TSSオンデマンド(Youtubeチャンネル)からアーカイブ配信が見られます。全国から見られますよ~!!お楽しみに!



取材を受けた親子組さやまめ、新規会員募集中です!

詳細・お申し込みはこちらから

今回取材を受けた、森のようちえん まめとっこの親子組さやまめ。
2023年度前期入会の会員さんを募集しています。

私がそうであったように、チラシやテレビで森のようちえん的価値観を知るだけで普段の子育てを少し変えることもできますが、仲間がいるとより深く楽しく取り組めるようになります。

仲間とともに継続的に実践する場があると、森のようちえん的価値観が腑に落ちていき自分のものになっていきます。

0~3歳は子育て黄金期。見守る子育てを始めるのに最も適した時期だと私は思っています。

出産・育児という本能の営みのまっただ中にいるお母さん、お腹の中で動物の進化の過程をなぞって裸ん坊で生まれてきて数年の自然そのものな小さな子どもたちが、無理なく心と身体をゆるめて、その人らしく生きる土台づくりができる場所、森。

ぜひ親子組さやまめ体験説明会においでくださいね!

近くにまめとっこがない方へ
NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟ホームページより、お近くの森のようちえんをぜひ検索してみてくださいね♡


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?