寝室

この家に住み続けることになったので、夫が最期のときを迎えた寝室はわたしの部屋になる。
悲しい現場から、居心地のよい自室に生まれ変わらせなくちゃ。

寝室には、わたしたちが結婚したときに購入したダブルベッドが置いてありました。
無印良品のベッドで、購入から20年近くたった今でも寝心地はいい。
だけれど、1人で寝るには少しばかり広すぎます。
それに、あまりに寂しすぎる。
だから思い切って処分することにしました。

最初は難色を示した長男も、
「もうあのベッドでは寂しくて寝られない」と、素直な気持ちを伝えたらわかってくれました。
最初は新たにシングルサイズのベッドを購入して、不要になったダブルベッドを引き取ってもらうつもりでいたけれど、なかなか都合よく気に入る新しいベッド&無料での引き取りという組み合わせが見つからず、結局、古いベッドは粗大ごみに出すことに。
市のホームページから回収予約をして、前日には寝室から玄関まで移動させました。
少し前までは、自分の好きなようにできる!なんて思っていたのに、回収日が近くなってきたら寂しくなって、全部が悪い夢であってほしいと思ってしまったよ。
この悪夢から目覚めたときに、夫が「怖い夢を見たの?大丈夫だよ」と微笑んでくれたなら……。
3人の生活にも慣れてきて、そんな風に思うことも減ってきたのに、夫が使っていたものを処分するときはどうしても感傷的になってしまいます。

長男と2人で協力して大きなベッドを運び出し、粗大ごみ処理券を貼り付けて外に出しました。
すごく大変だったから、お金を掛けてでも引き取り業者に依頼すればよかったです。
その分、息子に手間賃としてお小遣いを渡せたから、息子にとってはよかったかな?

大きなベッドがなくなって、寝室がとても広く感じます。
まだまだ夫の遺品があふれていますが。
それも少しずつ整理していかないとね。

ソファで寝るのはやはり疲れてしまうので、寝室にお布団を敷いて寝ようかと思っています。
すぐには無理かもしれないけれど、そのうちに……。

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