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フードディレクターってどんな仕事? 大切にしたいのは、”美味しい”雰囲気を現場で守ること。

フードディレクターは料理をしない

私はフードディレクターという立場で企業の商品料理撮影やWeb提案等の仕事をしています。仕事では、ディレクターは基本的には料理をしません。料理家やフードコーディネーターさんが調理し、盛り付けをし、カメラマンさんが撮影をし、デザイナーさんが形にしていきます。媒体が何かによって、webのシステムエンジニアさんが関わったりします。仕事中、フードディレクターはエプロンを着ません。

ただ仕事以外でも料理ができなくても良いかというと、絶対的にできた方が良いです。なぜなら、旬の食材、メニューのバリエーションや調理工程を把握した上で読み手(ユーザー)の気分を想像し、実際の撮影現場での流れに沿った提案をする必要があるからです。

フードディレクターの役割とは

では、ディレクターは何をしているの?と言えば、コンセプトを決め、その通りに進んでいるか、常にジャッジをしていく役割を担っています。その際にジャッジする基準となるのは、媒体が何なのか、どんな客層をターゲットにしているのか、季節やイベントに合わせた内容になっているのか等です。
これはよく5W1Hなどと、ビジネス用語で用いられるものも参考になるかと思います。ジャッジするということは結構難しく、隙があったり、曖昧なことを言っていると途端に何がゴールかわからなくなってしまいます。

「なんとなくこっちの方が好み」と言っていいのは天才だけ

以前、上司から、「好みで判断していいのは天才だけよ。」と言われたことがありました。名言として今も心に刻んでいます。
直感はもちろん大切なのですが、ディレクターはその直感がどこからきたのか言葉で伝えられる必要があります。私は天才ではないので、「なんとなく、こっちの方が好みなんですよね、、、」と曖昧な判断をしていると、関わる全ての人が何を基準にして作れば良いか迷ってしまいます。
そのため、ディレクターは一人称の感想ではなく、第三者目線を持ちながらコンセプトに沿ったイメージを伝えることが大切なんです。

一番大切にしたいのは、「ごはんが美味しい」雰囲気

フードディレクターが何かをちょっと偉そうに語ってしまいました。ここからは私個人の持論です。私が仕事現場で一番大切にしていることは、ごはんが美味しく食べられる楽しい雰囲気作りです。ディレクターは一人では仕事ができません。様々なプロの方が力を発揮してくれるからこそ、仕上がっていくものです。料理をテーマにした仕事をしている以上、楽しくないと美味しくない。誰かがイライラしていたら、食卓はピリピリするでしょう。楽しい!美味しそう!という気持ちに包まれた撮影は、細部から全体まで、そんな気持ちが現れています。ディレクターである私がすべきことは、その雰囲気作りだと最近は思っています。


しまった。。。
全て私はできています!と言うような感じで伝えてしまいました。私もまだまだ迷うことや曖昧なことも多く、フードコーディネーターさんやカメラマンさん、デザイナーさんなど関わる方々がしっかりしているからこそ成り立っています。仕事では、まだまだ教わることばかりです。
偉そついでに、私がフードコーディネーターになった経緯を次回の記事でお伝えできればと思います。

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