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短編小説集

24
物語は心の栄養。スキマ時間に圧倒的読書体験をどうぞ。
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記事一覧

カンヅメ!【掌編小説】

 「いいかげんにしてください」  締切はとっくに過ぎていた。いいかげん、ラップと、自分自…

森下千尋
1か月前
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カカシのこと 【短編小説】

 多様性が大事にされる現代社会。尊重と寛容。それでも、カカシはみんなからはぐれてしまった…

森下千尋
2か月前
34

夢を買う【短編小説】

 「夢を買ったらしい」  北千住。駅前にあるチェーン店の海鮮居酒屋で小島先輩が言った。  …

森下千尋
3か月前
24

ヴィンテージ【短編小説】

 ロレックスを左手首に付ける。午前十時五十五分を指す針を見て、作業机の前に立つ。学校の先…

森下千尋
5か月前
34

【掌編小説】ひまわり/セーブポイントの先で

 ひまわり  花の絵を描いてくれと娘にせがまれたので仕方なくクレヨンで適当に数本描いた。…

森下千尋
9か月前
12

皇居ランでつかまえて

 走っている、あなたに会いたくて走っている。        ***    電話だ。塚元美…

森下千尋
1年前
22

はじまりを告げるレインボウ

     春  初心者でも簡単に育てられますよと言われて買った、ガジュマルを枯らした。ここ二三日は四月とは思えないほど寒く、降りしきる雨がそれに追い打ちをかけた。私は寒いのが苦手だ。ダウンコートを着た上から毛布にくるまると、何をするのも億劫になる。身体も心もひたすらに重い。  「何もかも、上手くいかないな」  一人暮らしの六畳間。そう声に出してみると、ますます何も上手くいかない気がして滅入った。窓越しに眺める灰色の空に舌打ちする。  『ピンポンッ』  玄関のインターフォンが

幻想のワンナイト

 九月二十五日 土曜日    「やっと見つけた……」  新宿最大級のクラブ『W』メインフロ…

森下千尋
1年前
6

空中散歩

 「あれがいい」  私が指差した方向をハラミ先生も目で追いかける。  「あれに乗りたいので…

森下千尋
1年前
40

きみとグッデイ

 潮風に吹かれる小高い丘の頂上に、トキばあと介護ロボットのグッデイは住んでいました。  …

森下千尋
1年前
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なまけものおやじののこしたローファー【短編小説】

 おやじが死んだ。  おやじはどうしようもないなまけものだったと(または、姫路でもトップ…

森下千尋
1年前
31

【リラクゼーション・短編小説】ぐるぐる回る世界とささやかな日常に祈りを

 コロナ禍での出産だった。  男の子でも、女の子でも『空』と名付けようと決めていた。  …

森下千尋
2年前
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【短編小説】2・3月更新情報

カクヨムに、短編小説を二本書きおろしました。 一本目は、 【幻想のワンナイト】 恋愛モノ…

森下千尋
2年前
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【掲載のお知らせ】百花No.6 文藝書房

12月23日発売の 百花No.6 文藝書房に、 短編小説・睡眠ラジオが掲載されております。 下記リンクから購入できます!ぜひ読んでください。 あらすじ― 不眠症に悩む『俺』は、病院へ訪れる。 しかしそこでは基本的なアドバイスばかり。苛立つ俺に、医者は【睡眠ラジオ】を勧める。金曜日の深夜二十三時五十五分。流れる音に耳を傾けて、俺が睡眠の先に見たものとは―。 手元に届いた冊子をめくると、日頃書いていたものが活字になっていて感動しました。この場をかりて、百花編集部の